第04話・やべ、逃げ出した後





帰らずの街を出ようとしたレイディアは、フレイムイーターの不意打ちを受けた!!



1ターン目。
不意打ちなので、問答無用で敵の先攻。
炎の吐息を吐かれ、抵抗失敗。6ダメージを受け、残りHPは9!
(ころころ)セージチェックで敵の能力を知ることは成功。しかし、弱点まではわからない。
レイディアはプロテクションの魔法で、以後のダメージを1点減点する。

2ターン目。
フレイムイーターの打撃をかわし損ね、8ダメージを受けた。残りHPは1!
ちょ……ダメージの出目11とはいえ、プロテクションなかったら死んでるのかよ……!?
勝ち目がないと判断し、逃亡(15ページ参照)を試みる。
今回、逃走の目標値は9。こちらの基準値が3なので、サイコロ2個で6以上が出れば、逃げられる。
しかし、1差の成功だと、どの方向に逃げるかがランダムに決定されるため、
未知の危険なブロックに飛び込んでしまう可能性もあり、非常に危ない。
したがって、目標値より2以上大きい成功がベストだ。
今回は、6以下なら運命変転で8以上にできるので、逃亡失敗はない。
ただ、出目が7ならひっくり返しても7なので、変な方向に逃げてしまう可能性はある。
このHPでいきなり襲われたりしたら、死んでしまう。7だけは避けたいが……。
運命の逃亡判定。
(ころころ)4!
このままでは逃げられないので、運命変転で出目を10に変え、無事に逃げ出した。
なお、残りHPは1である……。



※霧の街での逃走の目標値は、敵のレベル+7。
相手の敏捷度が加味されていないのである。
その分、この判定にはパーティ全員が成功しなければいけないが、一人旅なら簡単だ。
少人数での行動なら逃げるが勝ち。
ある意味、絶妙なゲームバランスといえる。
というのも、運命変転を使えば、出目の最低値が7になる。
つまり、運命変転を使い切っていない限りにおいては、
2〜3レベル高い敵までなら、ほぼ確実に逃げられるのだ。
もちろん、先制を取られて敵のターンだけでHPがゼロになったり、
魔法や特殊能力で敏捷度をダウンさせられたり、
といったこともあるので、確実ではないが。
また、逃げたら失敗になるイベントなどもあるので、いつも逃げてばかりというわけにもいけない。
それに、強敵、たとえば 自分より10レベル高い敵 からは逃げようがないし。

あと、ほぼ確実に逃げられるのは、運命変転を使い切ってない状態だけだ。
特に、逃げるのに失敗すると全力移動状態になるので、
複数回攻撃の敵から逃げ損ねたりすると、そこから先は悲惨の一語である。



ともあれ、今回、運命変転を温存しておいたのは、計算どおり。(ニヤリ)
ただ、今日の運命変転はこれで使い切ってしまったので、
あとは自分の運しか頼りにできないことになる。



持っていた救命草(注:薬草みたいなもの。戦闘中には使えない)4個を使い切り、HPを全快。
同時に、保存食で食事もとることにした。
どこかで救命草を補充するまで回復できないので、できるかぎり消耗は避けたい。



そして、夜。E−5にある、【56:血染めの壁】へ。
今回のミッションは、夜の間に助け出すのがベストなのだが、
夜の移動自体に内在的な危険が伴う。
遭遇チェックを行い、6以下が出ればモンスターと遭遇してしまうのだ。
運命変転は使い切っているので、強敵に遭遇すればやられてしまう可能性が高い。
遭遇チェックは(ころころ)8! セーフ!
無事にE−5【56:血染めの壁】に到着した。



既に★2つを入手しており(1つは、スタート直後の蛮族の襲撃で入手)、
時間も夜なので、『★2つ以上』かつ『夜』又は『深夜』という条件を充たし、
固定ミッション『エドガーを救出せよ』のクライマックスとなる。



壁に罪人が吊されており、蛮族がそれを見張っている。



なお、ミッションの中には、発生条件を充たさないと、
途中のイベントやクライマックスのイベントが発生しないものがある。
同じミッションでも、★の獲得状況に応じて展開が変わる場合があるのだ。



※『ミッションイベント』未発生の場合は『固定イベント』が発生する。
その法則に従えば、★1つで『夜』か『深夜』か『未明』に
ここに到達した場合、『固定イベント』が発生することになる。
実は、このパラグラフでは、固定イベントでもエドガーを救出できる。
(注:パラグラフとはブロックの中に現れる施設や遺跡などをまとめて呼称したものです。
9ページ参照。この場合は、【56:血染めの壁】のことです。)
そして、固定イベントの場合は、戦闘無しで助け出せる可能性すら存在する。
したがって、このイベントの場合、★が1個の状態で、
『夜』か『深夜』か『未明』にやってくるのがベストといえる。
(なお、一般には、『ミッションイベント』不発生時には、
 ミッションとは無関係の『固定イベント』が発生するパラグラフが多い。
 このパラグラフでは、『固定イベント』と『ミッションイベント』
 の内容がとても似ていることから、そのために起こる例外的な現象なのである。)



※ちなみに、このミッションは、ミランダ以外から受注する場合もある。
(その場合でも、受注した時点で★を1個獲得した状態となっている。)
しかし、そちらから受注した場合には、他のミッションを掛け持ちしていて、
そのミッションをクリアして★を消費した直後にここにたどり着く可能性もある。
そして、【42:袋小路長屋】が故郷でなく、道中にたまたま立ち寄った後で
ミランダに依頼され、他のミッションを解決して★を減らした直後に
こちらの解決に乗り出す可能性もある。
そうなると、起こるイベントが変化していたのだ。
(余談だが、★0個で到着すると、かなり面倒なことになる。
 寄り道しなければ★0個にはならないことを考えると、奥が深い……。)
対して、今回はスタート直後にミランダから受注し、
他のミッションを受けるあてがない状態からのスタートだった。
したがって、実質的に、★0個で到着しようがない。
あとは、配置がかなり離れていたのが結果的にここでも災いし、
★を余分に1個獲得してしまった。
これによって、1人でボスを倒す必要が生じてしまう。
もっとも、★1個で到達したところで、隠密行動が苦手なレイディアでは
戦闘無しでクリアは難しかっただろうけど……。






なお、見張りの蛮族はボス扱い。
剣のかけらで強化されてHPが上昇しているので、1人で戦うのはきつい。
敵の種類は(ころころ)3=グレムリンだ!
知名度判定は成功。弱点は不明。
飛行能力を持つので、こちらの攻撃が当たりにくい。
その上、真語魔法を使ってくる嫌な敵だ。



レイディア
「かなり当たりにくい敵だけど、なんとかなるっしょ!」



かくして、レイディアはグレムリンに戦いを挑む!



(ころころ)さすがに平目ではどうにもならず。
先制は取られた。

1ターン目。
グレムリンは牙で攻撃したが、ミス。レイディアはプロテクションで防御を固める。

2ターン目。
グレムリンはレイディアにブラント・ウェポン。抵抗に失敗すると、攻撃力が下がってしまう。
一人旅の序盤でこの魔法を食らったらほとんど詰み なのだが、運良く抵抗した!
レイディアは自分にエンチャント・ウェポンを唱え、攻撃力を上げる。

3ターン目。
グレムリンは攻撃。当たって、1点通った。レイディアの反撃は当たって、5点通し。

4ターン目。
グレムリンは攻撃。当たるも、ダメージ無し。レイディアの反撃はハズレ。

5ターン目。
グレムリンの攻撃はハズレ。レイディアの反撃は命中し、6ゾロクリティカル!
一気に8のダメージを与えた! グレムリンの残りHPは、11点。

6ターン目。
グレムリンは攻撃し、レイディアの回避は1ゾロ。しかし、ダメージはなかった。
前作と違い、防御ロールで1ゾロ素通しがないのはありがたい。
レイディアの攻撃はミス。

7ターン目。
グレムリンは攻撃。出目11も、こちらも出目10で回避! レイディアの攻撃はミス。

8ターン目。
お互いにミス。

9ターン目。
グレムリンの攻撃は命中するも、ノーダメージ。レイディアの攻撃はミス。

10ターン目。
お互いにミス。

11ターン目。
グレムリンの攻撃はミス。レイディアの攻撃は5点通し。
グレムリンの残りHPは、6点。

12ターン目。
グレムリンの攻撃はミス。レイディアの攻撃は3点通し。残り3点!

13ターン目。
お互いにミス。

14ターン目。
グレムリンは自分にバイタリティ。もっとも、この戦いでは意味がない呪文だが。
レイディアの攻撃は1ゾロ!

15ターン目。
グレムリンの攻撃。レイディアの回避は1ゾロ! ダメージは2点通った。
レイディアの攻撃はミス。

16ターン目。
グレムリンの攻撃はミス。レイディアの攻撃もミス。

17ターン目。
グレムリンの攻撃はミス。レイディアの攻撃もミス。当たらない……。

18ターン目。
グレムリンはエネルギー・ボルトの魔法でレイディアを攻撃。
抵抗失敗で、8点ものダメージを受ける! 残りHPはわずか4だ。
次に打撃命中で大ダメージか、エネルギー・ボルトが来たら死ねる。
しかも、運命変転は使い切っているという大ピンチ……。
そもそも、なぜエネボ使いとの戦いでカンタマを使ってないかというと、
『2.0』のカウンター・マジックは2レベルの操霊魔法なので、使えないのだ。
さて、レイディアの反撃は、6ゾロで命中! 3点通して、ちょうどHP0。
グレムリンを倒した!



レイディア
(し、死ぬかと思った……。)



こちらの命中率は順当。
非力な敵だけに、攻撃魔法の回数が少なかったのが勝因か。
戦利品として、奇妙な首飾り(160G)、剣のかけらを手に入れた。
エドガーを救出し、このミッションの大部分を達成。
捕らわれていた罪人たちと、意識を失っているエドガーを救出した。
さて、この後、依頼人のミランダに、エドガーを救い出したことを報告しないといけない。
だが、どうみても危険地帯だった帰らずの街を通りたくはない。
迂回するため、E−6ブロックへ行くことにした。
E−6は未知のブロックのため、何が出てくるかわからない。
しかし、深夜なので、遭遇チェックが必要だ。
しかも、もし遭遇してしまった場合、意識不明のエドガーを連れているので逃げられない。
逃亡を妨害される分、足手まといにならないローラ姫よりタチが悪い。
しかも、助けたのはお姫様じゃなくて間抜け男。最悪である。



レイディア
(まあ、死ぬ人数は少ないほうがいいわ。当然よね。
 意識不明? 自己責任よ、自己責任。)






もちろん、最悪の場合は逃げるつもりらしい。






さて、エドガーの運命やいかに!?


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