第02話・終わっとる紹介





ゲーム開始早々、レイディアの暮らしていた長屋は、蛮族の襲撃を受けた!



さて、先程も現在レイディアがいる袋小路長屋がある位置をダイスで決定したが、
この本では、様々な要素がランダムで決定される。
街の地図すら、プレイごとに配列が変わる不思議のダンジョン形式だ。
一部のボスを除いては、出会う敵すらダイスで決まる。

まず、襲ってきた蛮族を決定。
(ころころ)1→コボルド1匹。
幸運にも、最弱の蛮族だ!!
このとき、仮に5か6が出ていれば容赦なく死んでいたのだが、
レイディアはそんなこと知る由もない……。


セージチェックには成功するも、弱点まではわからず。
スカウト技能がないので、先制は取られてしまった。

1ターン目。
レイディアは、短刀で刺そうとしてきたコボルドの攻撃を回避!
魔法を使うほどでもないと判断したレイディアは、粗悪品のショートソードで応戦する。
普通に器用なレイディアの攻撃は命中。コボルドに3点のダメージを与えた。

2ターン目。
コボルドの攻撃はミス。
レイディアは攻撃して3のダメージ。

3ターン目。
コボルドの攻撃はミス。
レイディアの攻撃は命中して、クリティカル!
5点のダメージを与え、コボルドの残りHPは2点!

4ターン目。
コボルドの攻撃は出目が高く、レイディアはよけ損ねてしまう。
モンスターの命中判定にサイコロを振っているので、
格下のモンスターのラッキーヒットが出やすくなっているのだ。
ダメージは、防具を引いて、7点通し。
最弱の蛮族相手に一撃で半分削られるとは……。
やはり、粗悪品の武器防具と、盾無しはきつい。



※『ソード・ワールド2.0』のモンスターの攻撃のダメージは、
2D+基準値で決まるものが多い。
つまり、2〜12まで、最大10ダメージの幅が生じる。
そして、レイディアは盾無しの魔法戦士タイプフェンサーで、しかも防具は粗悪品。
最弱のモンスターでも、当たって出目が大きいとかなりのダメージが来るのだ。



最悪、あと一撃でやられてしまう!!(まだ運命変転があるが。)



〜運命変転〜
人間だけが使える、さいころの目をひっくり返す必殺技。
ゲーム時間内で1日1回しか使えない。
人間ならば敵でも使えるので、悪い人間には要注意だ。



さて、大きなダメージを受けたものの、4ターン目の後攻がまだ残っている。
こんなところで切り札を使い切るのかとヒヤヒヤしながらも、
普通に命中させて、勝利した。



レイディア
「ふん、犬野郎の分際で……。」



レイディアは、倒れたコボルドを蹴り飛ばす。
コボルドが持っていた粗末な武器(10G相当)が目に入ったので、懐にしまっておくことにした。
そして、レイディアは、コボルドが小銭を溜め込んでいる可能性があるのを思い出して、懐を探る。
が、何も見つからない。
そうやって無防備に懐を漁るレイディアに、老婆が近づいてきた。



レイディア
「しけてるわね……酒代も持ち歩いてないクズか……」



老婆は、長屋の長老で”浮民の母”の二つ名を持つミランダだった。



戦闘を終えたレイディアに、長屋の長老で”浮民の母”の二つ名を持つミランダが話しかけてきた。



ミランダ
「あんたのお陰で、この子たちが連れて行かれずにすんだよ。ありがとうよ。」



ミランダのそばには、子供たちの姿が。



レイディア
(自分の身を守っただけなんだけど……。)
「当然のことをしたまでっすよ。あの程度、楽勝っす!」



その後、ミランダの家に招かれたレイディアは、生まれ育った長屋の長老であるミランダに、
この街を脱出したいと正直に告げた。
一人旅とはいえ、そして、一人旅だからこそ、独力で脱出するのは到底不可能。
先ほど結果オーライで子供を助けた恩を売っている上に、
浮民ばかりの長屋育ちとはいえ、ミランダは生まれ育った長屋の長老。
レイディアは、そのなんらかの人脈、あわよくば物的な援助を期待したのだ。

レイディアの話を聞いたミランダは、協力者を紹介してくれるという。

ミランダが紹介してくれる協力者は(ころころ)1→”風の旅団”のエドガー



ていうか、そんなとこまでランダムで決まるのかよ!?



エドガーは、この長屋の出身者で、『風の旅団』というレジスタンス組織に所属しているという。
だが、そのエドガーは蛮族に捕らえられ、間もなく『血染めの壁』で処刑されることになっているという。
要するに、エドガーの協力が欲しければ、救出してこいということだ。







それって、紹介じゃなくて救出要請だと思うんですが……。
しかも、かなり危険な。







レイディア
(いやいやいや……捕まってるカス紹介されても……。
 同郷? そんなくそ間抜け知らないわよ。
 でも、『風の旅団』とやらのコネは欲しいわね……。)



迷ったものの、今のレイディアには、それほど大きな後ろ盾はない。
(当然だが)他の依頼も受けていないので、とりあえず依頼を受けておくことにした。



固定ミッション『エドガーを救出せよ』開始!



レイディア
「ふん。やってやろうじゃないのよ!」



はじめてのおるすばんミッションを前に、意気軒昂のレイディア。



レイディア
「任せてくださいっす!」
(まあ、「着いたらもう執行されてました」ってこともあるかもしれないけどね。てへっ☆)



もちろん、救出が困難そうなら、全力で見捨てる算段だ。






さあ、レイディアと、囚われのエドガーの運命やいかに!?





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