陽光が照らすもの



あの寮、世界観的にはまずありえないといっていいと思います。
なんせ、見習いなのに個室。
いくらオーファンの魔術師ギルドは正魔術師の基準が厳しい
(他国なら1レベルでいい場合もあるのに、
 オーファンは3レベル必要と思われる)とはいえ、
本来ならばありえない厚遇です。
まあ、元々飛び地で目が届きにくい上、見習い風情を多少放任したところで
敷地内で済む分にはさほど実害がないということもあるんでしょうけど。
主に小説版で見て取れますが、この国の魔術師ギルドは、
一部を除いて盛大に腐ってますしね。
最高導師”偉大なる”カーウェスに至っては、宮廷魔術師兼務で王城住まい。
寮の風紀レベルの些事なんて、気にしている暇すらないのです。
そして、”魔女”ラヴェルナに至っては、半年前にオーファンに帰ってきたばかり。
彼女がこの寮の体たらくを知ったときには周囲の体感温度が10度くらい下がった
のかもしれませんが、席次としてはフォルテスの方が上ですし。
(階ごとの対立は、かつてあの寮で行われていた派閥争いの残滓が、
フォルテス派が派閥争いを事実上制し、
寮のほぼ全てを掌握するようになった後も残ってたんでしょう。)

そして、ふらっと出かけてはしばらく帰ってこず、
帰ってきたと思ったらどこの馬の骨とも知れない子を特待生枠にぶち込むという
ムチャを許されていた、レイディアの師匠”陽光”レンドルフ・サンブーカが
どういった派閥の人間かというと、最初から答えは1つだったわけですね。

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