狂気2 〜夜空に響く復讐の輪舞曲〜









G   M:さて、カトレアが沈めに行っている間の話を。
      捕虜のうち数人は、折り重なってしまって、お互いに進路を妨害しています。
      自分だけ逃げようと出口を目指した結果です。
      要領のいい1〜2名はかなり進めていますね。
      もっとも、そのうち足を引っ張って連れ戻されるので、
      どこまで逃げようと全く無意味ですが。

マリア  :(小声で)……我は……何もできぬ……。

フアナ  :(ここで何か相談しても、こいつらが告げ口しかねないし。)

マリア  :(小声で)……教えてくれ……我は、どうすればよいのじゃ?

フアナ  :……わたしも……レイディアは好きだから……今は……。

マリア  :(小声で)……うむ……強くなればよいのだな……。

フアナ  :……?

G   M:何かするなら今ですが?

マリア  :……。

フアナ  :……。

G   M:では、カトレアたちが帰ってきます。
      逃げかけていた捕虜は連れ戻され、捕虜は残り9名。うち1名は気絶。

カトレア :これから、神が復讐を許した証拠をお見せします!
      リザレクション! (ころころ)18+6!

G   M:酒場の主人が復活します。
      まだまともに動けませんが、目を開きます。確かに生きていますね。

酒場の主人:……?

村人A  :お父さんっ!!!

G   M:さすがにこれは一番強力な説得ですね。
      神の実在する世界で、高度な神の奇跡を起こしてみせたわけですから。
      復活の奇跡を目の当たりにして、村人たちは復讐の正当性を信じます。
      カトレアの精神点は、残り84点。

カトレア :ついでにフアナさんにトランスファー、できます?

G   M:一応自前の精神力なので、可能です。

カトレア :とりあえず、15点渡しますね。(ころころ)成功です。

G   M:フアナの精神力が全快しました。カトレアの精神力は、残り68点。

マリア  :……。

カトレア :マリアさん、どうしました?

マリア  :我はもう見とうない。

カトレア :酒場の上の部屋にご主人を連れて行って、一緒に休んでいてください。

マリア  :わかった。

カトレア :皆さん、その辺に大きな穴を掘ってくださーい。

G   M:村人たちは、奇跡を起こしたカトレアに従います。
      ゴーストも一緒に穴を掘ります。身近な死人が生き返ったせいか、
      ゴーストたちまでが村人たちに受け入れられたようですね。
      もちろん、感覚が麻痺してるからというのもあるんですが。

カトレア :その間に、気絶している人を応急手当で起こしましょうか。

G   M:応急手当が効果を現すころには、人が数人入りそうな穴が完成しています。

カトレア :じゃ、先ほど正直に罪を告白してくれた人を、縛って放り込みましょう。

G   M:話が違うとか喚いていますけど、あの本の能力では、
      本人に不利益なこと全てが表示されるわけではありませんからね。

カトレア :もちろん、最初からその気でしたけど。

フアナ  :……ダークエルフの仲間の末路は……全部見届ける……。

カトレア :さあ、みんなで埋めてあげましょう。

G   M:村人も協力して、土をかぶせます。
      そして、なす術もなく生き埋めになりました。そのうち死にます。
      捕虜は残り8名。

カトレア :捕虜の皆さんも一緒に、いい処刑の仕方を考えてください。
      一番いい案を考えた人は、生きて帰してあげますよ。

G   M:その言葉を聞いて、捕虜は自分たちを殺すアイデアを披露し始めます。
      仲間の発言を止めようとしたり、完全に諦めてるのもいますが。
      趣旨を勘違いしたのか、お互い罪をなすり合っているのまでいます。
      あまりいい案は出ませんが、村人の罪悪感は紛れますね。

フアナ  :……悪趣味って……レベルじゃない……。

G   M:さて、捕虜の1人が、恐怖のあまり発狂したようですが。

カトレア :んー。それを生贄にして、コール・ゴッド。(ころころ)24!

G   M:周囲の空が灰色になり、生贄の体にミゴリが降臨します。
      おそらく、今までもそうなっていたんでしょうけど、
      今までは屋内でしたから。
      ただごとでないと感じた村人たちは、恐れおののきます。

カトレア :ミゴリにかしずきます。

ミゴリ  :わがしもべよ。かしこまらずともよい。

カトレア :はい。この村にいる筈の野盗団の首領がいませんでした。
      奴の居場所を教えていただきたいのですが。

ミゴリ  :わがみちびきをしんじよ。

G   M:酒場の窓枠が吹き飛び、宙に浮かんだ4人の捕虜が中から出てきました。
      もがいていますが、抵抗しきれないようです。おそらく、
      無詠唱のテレキネシスのようなものを、ミゴリが使ったのでしょう。
      そのうちの1人が空高く上がり、絶叫とともに凄い勢いで落ちてきます。
      地面にぶつかって潰れますが、右手の人差し指が、
      ある1方向をさしています。南西のようですね。
      ただ、なぜか、この村に入るときに元来た道と同じ方向ですが。
      残る3人も、凄い勢いで南西方面の空に飛んで行き、見えなくなります。
      おそらく、同じ運命を辿ることでしょう。

ミゴリ  :みょうにちのひるにここをでよ。

カトレア :明日の昼からそちらに進めばいいのですね。

G   M:そして、ミゴリは自らの器に雷を落とし、生贄は消し炭になります。
      神に降臨された捕虜の魂が砕け、ミゴリは再び肉体を失います。
      捕虜は残り3名。カトレアの精神点は、残り63点。

カトレア :あと3人しかいませんね。みんな出てきてもらいましょうか。

G   M:3人は酒場の外に出されます。

カトレア :その中で一番参ってそうな人を選びましょう。
      サモン・サーバンツ(ころころ)23。

G   M:半径1キロメートル以内から、蛇がぞろぞろと集まってきます。
      山村なので、集まった蛇の数が凄いですね。
      村人たちはあまりの数に驚いています。

カトレア :そいつを噛み殺せ!

G   M:蛇は3人を埋め尽くし、そのうちの1人だけに執拗に噛み付きます。
      ほとんどは毒のない小さな蛇なので痛いだけですが、
      そのうち毒蛇に噛まれて、毒で苦しみながら死にます。
      他の2人も体中を蛇に這い回られ、生きた心地がしません。
      やがて、1時間が経過し、蛇たちは帰っていきます。
      捕虜は残り2名。カトレアの精神点は、残り59点。

カトレア :じゃ、捕虜のうち1人の手足を、みんなで引っ張りましょう。
      首を引っ張ったり、殴ったりしたらだめですよ。

G   M:村人やゴーストが捕虜の手足を引っ張ります。
      別方向に引っ張られるので、とてつもなく痛いです。

カトレア :ある程度傷付くたびにキュアー・ウーンズを。

G   M:舌噛んでも即死はしないので、それをやられると死ねないんですよね。
      まかり間違って死んだところで即リザレクションですから、
      治療不能の発狂以外には解放される術がありません。

カトレア :精神力は実質的に無限ですからね。
      それが壊れちゃったら、死んだのを生き返らせますよー。

G   M:精神点の現在値を99にするという奇跡は、魔晶石に換算すれば、
      30点が3個。能力値を増やされたりとかと比較すると
      バランス的にそれほど無茶ではないんですが、リンチに使うと悪質ですね。

カトレア :ははは。正当な復讐ですって。

G   M:いつまでやりますか?

カトレア :ははは。夜通しやるに決まってるじゃないですか。

フアナ  :……気分悪い……寝る……。

カトレア :ははは。安穏と育ってきた人には、毒でしたかねー。

フアナ  :おやすみ。

カトレア :はは。おやすみなさい。

G   M:フアナは酒場の建物へと消えていきました。
      明日、最後の1人になったら、コール・ゴッドしますか?

カトレア :もちろんです。

フアナ  :……カトレアの荷物の中に……わたしの宝石をプレゼントしとく……。

G   M:夜中、ゴースト達は復讐に満足したのか、次々と成仏していきます。
      夜明け前には、4体とも成仏しましたね。
      そのまま、動かない死体になります。

カトレア :逝きましたか。セーブ・ソウルで魂を解放し、丁重に葬りましょう。





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