秘湯のぞき〜浴場蹂躙温泉記〜
一行は、街までの日程を考え、まずは一泊して、早朝に出発することにします。
G M:街までは、うまくショートカットすれば徒歩で3日ほどで行けます。
ただし、2日目の夜は、街道を外れるので野営が必要です。
パーティーを結成してから初めての本格的な野営になりますね。
フアナ :……レイディア、お願い。
レイディア:夕方あたりから良さそうな場所を探すわ。
G M:では、夕方に、ちょうど良さそうな森が見つかりますね。
オルフ :場所は決まりですかね。
レイディア:夕食用に、その辺の小動物でも狩るわ。トゥエリ、付いて来なさい。
トゥエリ :わかりましたヨ。
レイディア:(ふふん。トゥエリがいれば最低1匹は捕まるわね。全部私の手柄よ。)
オルフ :では、夕食はレンジャーの2人にお任せしましょうか。
ディース :じゃあ、俺は戦闘能力あるから、近くで枯れ木でも集めてくるぜ。
G M:では、獲物も捕まり、無事夕食ですね。
味は(ころころ)まあ、美味しいですね。
(1ゾロが出たら別の意味でおいしかったんですが。)
ディース :外での食事は、冒険者の醍醐味だよな!
レイディア:芸術的な私の手料理だしね。カイルさんもどうぞっす。
カイル :いただきます。
オルフ :おいしいですよ。
ディース :この肉、モノによって大きさ全然違くね?
レイディア:文句あんなら自分でやりなさいよ! ←器用度5
ディース :でも、美味いぜ、マジで!!
トゥエリ :(小声で)レイディアさんの不器用のことは禁句デスよ。
レイディア:聞ーこーえーたーぞー。
トゥエリ :ひ、ひいっ!
G M:さて、レイディアとトゥエリは、狩りの途中で、
近くの岩場にぬるめの温泉が湧いているのを発見していますが。
トゥエリ :これは……。
レイディア:入れってことなの?
ディース :挿絵はねーけど、読者サービスにはなるかもな。
フアナ :……入浴中は怪物に襲われない……お約束という名の、教条……。
トゥエリ :ジャンルがホラーではないデスからね。
レイディア:そろそろお風呂入りたかったしね。
マリア :貴族の娘は汗などかかぬから、そもそも入る習慣がないぞ。
レイディア:つまんないこと言ってないで、あんたも入るのよ。
マリア :仕方ないのう。洗いっこまでなら、許してやろう。
フアナ :……わたしは入る。……覗かれるの、気にしないし。
レイディア:気にしろよ。ていうか、覗かせるか!
マリア :レイディアは、親類以外の男に全裸を見られたこともないしのう。
レイディア:(赤面して)言うなーっ!
マリア :くっくっくっ。あの体の良さは、男にはわからぬぞ。
レイディア:誤解されるセリフ禁止ッ! あと、人の体をキワモノみたいに言うな。
フアナ :……じゃ、お先に。
レイディア:男共、覗くなよ! 覗いたら電撃で焼き殺すからっ!
トゥエリ :あわわわ……。
G M:レイディアとフアナは、岩場の方へと歩いて行きました。
ディース :……よし、行ったな。お前、場所教えろ。
トゥエリ :あ、あれだけ言われて覗く気デスか!?
ディース :おうよ。ここで行かなきゃ男じゃねーぜ。
トゥエリ :見つかったらライトニング食らいますよ。
ディース :へっ。昔、寮で女子の階に潜伏してるときに食らったことあるぜ!
オルフ :(見習いの寮生が、ライトニングを?)
トゥエリ :な、なんてことを……。下手したら死んでますヨ。
ディース :俺は頑丈だからな。くししし。(笑)
トゥエリ :でも、奴隷がそんなことやったらまずいデスよ。
ディース :バレなきゃいいんだよ。奴隷だからこそ、弱み握らなきゃなんねーしよ。
トゥエリ :そんな無茶な……フィーエルとオルフも止めてくださいヨ。
フィーエル:あう。覗き、よくない。
ディース :じゃ、お前は来るな。決定な。
フィーエル:あうー。
オルフ :世の中には知的好奇心という言葉もありますから、止められません。
トゥエリ :オルフ……あなたは聖職者でしょう……。
オルフ :聖職者なのでわたくしは行きませんが、止めることもありませんね。
トゥエリ :聖職者がそれでいいんデスか?
オルフ :神は結構寛容なのですよ。
カイル :あのー。
ディース :なんだ。兄ちゃんも見たいのか?
カイル :そうではないのですが、焼き殺すというのは、冗談にしてもちょっと……。
トゥエリ :冗談なんかじゃないデスよ。あの声は本気でしたネ。
カイル :それならますます止めたほうが……。
ディース :ライトニング程度で俺は倒せねーよ。現に、過去5発は耐えてるしな。
トゥエリ :5回も食らったんデスか……。普通死にますって。
ディース :とにかく、メンバーは2人で決定な。
トゥエリ :ちょっ……2人って!
ディース :みなまで言うな。お前も覗きたいんだろぉ?
トゥエリ :我が部族には、そのような習慣はありませんヨ。
ディース :部族じゃなくて、お前個人の問題だよ。同じ男だから隠してもわかるぞー。
トゥエリ :か、隠してなんかいませんって。
ディース :お前の心の中に少しはあるだろぉ?
トゥエリ :あ、ありませんって。
ディース :じゃあ、お前は覗かないでいいとしよう。だが、俺の気持ちはどうなる?
トゥエリ :ディースさんの気持ちと言われても……。
ディース :目の前に女の子の裸があるのに覗けない気持ちが!
トゥエリ :そう言われましても。
ディース :お前は道案内に付いてくるだけでいい。それだけでいい。
トゥエリ :でも、危険デスよ。
ディース :道案内に付いてきて、偶然何か目に入るものがあるかもしれない。
トゥエリ :そ、それは……。
ディース :嫌がるお前を俺が無理矢理連れて行く。不自然なところがあるか?
トゥエリ :…………な、無いような気がしますネ。
フィーエル:あうー。トゥエリさん、折れた。
ディース :じゃあ、行くぞ。用意はいいなっ!
トゥエリ :仕方ないデスね。 ←ちょっと嬉しそう。
オルフ :……行きましたか。若い人はいいですねぇ。
カイル :止めないでよろしかったのですか?
オルフ :例えば、木剣の試合で命を落とす若者もいます。
しかし、好きなことに命を賭けられたら、
それはそれで幸せなことだとは思いませんか。
カイル :は、はぁ……。アーレン師がそうおっしゃるのでしたら。
フィーエル:エート、行って、レイチェルさんが怒ったら、止めてきて。
エート :にゃー。
フィーエル:あうー。そうだね。
オルフ :何と言ったんですか?
フィーエル:あう。僕、覗いてるって、勘違いされる、って。
オルフ :そうですね。その猫は本当に頭がいいです。
エート :にゃー。
G M:ところ変わって、女性陣。
レイディア:野生動物がいるといけないから、使い魔は側に置くわ。
フアナ :賢明な判断……わたしも、そうする。
マリア :それにしても平らな胸じゃのう。
レイディア:ほっといて。私は栄養が全部頭に行くから。
マリア :そんな奴がおるか。ことによると、我のが大きいのではないか?
レイディア:そんなわけないし! ほら、こっち来なさい。
マリア :なんじゃ?
レイディア:後ろから抱きかかえたらこんなに手が余るし。
マリア :ぬ……交代じゃ……。ふむ、我の手はそれほど余らんのう。
フアナ :……そもそも、手の長さが違う……。
レイディア:言うなよ!
フアナ :……しかも、1人だけ必死に、手伸ばしすぎ……。
マリア :レイディアが我を騙して大事なところを触った……。
レイディア:だから、誤解されること言うなって!
マリア :むぅ。エルフの娘はあんなに大きいのにのう。
フアナ :……わたしは、ボイン……。
レイディア:あれは人間より大きい。レミィと張り合えるんじゃない?
フアナ :……レミィのが、大きい。わたしは痩せてるから……大きく見えるだけ。
マリア :レイディアは、レミィという奴のを見たのか?
レイディア:寮のお風呂でね。
マリア :今度、宿に風呂があれば、一緒に入らぬか?
レイディア:いいわよ。
フアナ :……んー。生き返るー。
レイディア:オヤジか、おのれは。
フアナ :……野郎がいないと、気が楽……。
レイディア:普段そんなこと考えてたの?
フアナ :……一応、女だし。
レイディア:そういう考え方もあるのかなー。男に興味ないからわかんないけど。
マリア :ストリィのことは好き好き大好きだったのにか?
レイディア:…………!!? だ、だ、誰に聞いたっ!?(赤面)
フアナ :……その情報は、限られた人間しか知らない筈だけど。
レイディア:フアナも知ってるの!?
フアナ :……情報収集……得意だし……。(にやり)
マリア :12歳の頃に大人に言い寄るとは、レイディアもやるのう。
レイディア:お願いだから言わないで……。
マリア :仕方ないのう。
レイディア:フアナの反応を見るに、情報源はディースかトゥエリね。
フアナ :……他に候補がいない……ってことだね……。
レイディア:特定でき次第、5分の4殺しにしてやる……。
フアナ :……多い……。
マリア :男にふられたくらいで何じゃ。我がおるではないか。
レイディア:そういう趣味はないから。
フアナ :……残念……せっかくモテモテなのに……。
レイディア:(嫌そうに)……ええ〜、何それ?
フアナ :今では、アリエルの次に女にもててる……ローディスすら上回る……。
レイディア:嘘!? 何で!?
フアナ :……顔いいし、特待だし、男に依存しないし……。
レイディア:…………そうなの?
フアナ :……ちょっと前に……下級生に手作りクッキー、もらってたよね?
レイディア:……そういえばもらったような。でも、好きとか言われてないけど。
フアナ :……いきなりそんなこと言ったら、レイディアが引く……。
レイディア:…………確かに。……恐ろしい世界ね。
マリア :レイディアは我のことが好きではないのか?
レイディア:(マリアを抱き寄せながら)マリアは好きよ。
マリア :えへへー……や、やめい! エルフの娘もおるではないか。
フアナ :……お邪魔虫は……退散……。
レイディア:せんでいいっ!
フアナ :……そう?
G M:では、そろそろ男性陣です。レンジャー技能で忍び足を。
ディース :近づく前に、ツクヨミで先行できね?
G M:カルーア、ティフィン、ギルティアも夜目が利きます。
あまつさえ、フアナは精霊使いで実質暗視持ちですので、
狼でもロール無しでは無理です。防御側は冒険者レベルで。
マリアはモンスターレベルを難易度として判定します。
トゥエリ :普段頼もしい味方が敵に。厳しいデスね。高知力2人と7レベルデスか。
ディース :ツクヨミに右前方から回りこませて、俺らの進行に合わせて音立てさせるぜ。
トゥエリ :陽動デスか。
G M:では、潜伏に+2のボーナスを得ます。
トゥエリ :変なとこだけ頭が回りますネ。
ディース :へっ、感謝しろよ。俺が先行してやるからな。 ←でも平目
トゥエリ :私は死にたくないのでいったんここで。
G M:裸が見える範囲まで接近するなら判定してください。
ディース :男の根性見せてやるぜ! (ころころ)8+2だ。平目なら上等。
とりあえず見るもんは見たぞ! 我が人生に一片の悔い無し。
G M:では、まずフアナ(ころころ)出目悪いけど11。
フアナ :……無視……若い男のすることだから……。
ディース :今、耳が動いたよな。もしかして、見逃してくれるのか!?
おっぱいだけじゃなくて心も大きいんだな。
フアナ、神だぜ! いや、女神様だぜ!
G M:マリアは基準値7なので、1ゾロ以外は気付きますが。
(ころころ)当然気付きました。
ディース :ぐあー! そうだったー! レンジャー取っとくんだったー!
マリア :レイディアが気付かなかったらちくってやるぞ。ありがたく思え。
G M:実は4レベルで知力18のレイディアの基準値は、マリアと同じ。
(ころころ)出目は悪いけど気付きます。
マリア :我は貴族の娘らしく、胸を隠しておるぞ。
ディース :さあ。「ダーリン、お仕置きだっちゃー!」が飛んでくるわけだな。
レイディア:…………誰がダーリンだ? えぇ?
ディース :……想像以上に平らだな。フアナのほうを目に焼き付けるぜ。
レイディア:この期に及んでいい度胸だな。……ケジメって言葉は知ってる?
ディース :普通は隠すとかじゃね? ていうか、その杖は何だよ。
レイディア:発動体。
ディース :よせ! やめろ!! お前はガルフネットか!!?
レイディア:ライトニング!!
ディース :へっ。運が悪いと死ぬ可能性があるからな。抵抗専念だ。
レイディア:(ころころ)11。
ディース :(ころころ)20。楽勝だぜ。
レイディア:ダメージ11。抵抗破ってれば回ったのに。
ディース :8点通って残り生命力14点だな。ダッシュで撤退するぜ。
レイディア:何で8点減って14点もあるのよっ!?
フアナ :……2回連続でレイディアが11振ってても、余裕で立ってる……。
レイディア:ちっ……裸でこれ以上は追えないか。
フアナ :ディース・ブリガンディス……既ライトニング被弾数5。
今回ので6。……常人なら死んでる。恐ろしい男……。
レイディア:多分、アシッド・クラウドでも死なないよね。不死身か、奴は。
フアナ :……最低でもブレード・ネットは必要ぽいね……。
レイディア:ていうか、過去にライトニング5回って、あいつ、普段何やってるの?
フアナ :……前はよく寮の女子の階に潜入してた。特に何かするわけではないけど。
レイディア:何、それ?
フアナ :……男の浪漫らしい。よくわかんないけど。
トゥエリ :ディースさんの逃走を見て、こっそり逃げ出しますヨ。
レイディア:こんなに早く場所を察知できたということは、トゥエリの仕業か。
トゥエリ :ぎくっとしながらも静かに逃走しますネ。私はレンジャーデスから。
マリア :邪魔者もいなくなったところで、裸の付き合いを続けようぞ。
レイディア:マリアが言うと卑猥に聞こえるのは気のせい?
マリア :きっと心が汚れておるのじゃ。我が細かい溝まで洗い流してやろうぞ。
レイディア:マリアが寄ってきたり照れたりの基準がわからないわ。
マリア :部屋で二人きりであれば、全てを許そうぞ。
フアナ :……今ここで……やってみそ……。
マリア :邪魔な男は消えたことであるしのう。
レイディア:だから、変なことはしないから!!
マリア :気にするでない。自然の営みじゃ。
レイディア:不自然だろっ!!
フアナ :……ぞっこんラブ……。
レイディア:……はぁ。(嘆息) やっぱりこうなるのね……。
マリア :これもきっと、運命というやつじゃからのう。
G M:女性陣は服を着て野営地に帰って来ます。
ディース :へっ。傷はおっさんに癒してもらったぜ。
オルフ :ディース君は元気ですね。
レイディア:トゥエリ、出てきなさい。リノの退路は絶ったわよ。
トゥエリ :……猫2匹に囲まれては仕方ないデスね。出ますヨ。
ディース :連れて逃げろよ。慣れてねーなー。
レイディア:弁解の機会を与えるわ。
ディース :こいつは俺が無理矢理連れてっただけだ。やるなら俺をやってくれ。
レイディア:ディースは私の本気の魔法でも半分削れないしね。
トゥエリ :私が食らったら、死ぬ可能性もかなり高いデスって。
レイディア:戦死扱いにしてあげる。部族の名誉に傷は付かないわ。
ディース :そのセリフは死亡フラグだな。
レイディア:私、トゥエリに言いたいことがあるの。
ディース :おっ、告白か!?
フアナ :……ヒューヒュー……。
レイディア:私が猫好きだと知ってて、敢えて使い魔を鼠にするM男はお前かー!?
トゥエリ :それは今回のとは関係ないデスってば!
ディース :ていうか、Mなのは否定しないんだな。
レイディア:カルーア、ティフィン、そこの大鼠をこらしめておやりなさい!
カルーア :にゃー。(リノの右から猫パンチ)
ティフィン:にゃー。(リノの左から猫パンチ)
リノ :……ぢ、ぢゅっ……。
トゥエリ :ぎゃー。爪はしまってくださいって!
ディース :逃げるな梨乃! 体格は互角だぞ!
レイディア:次はそこの痩せ狼だ。やってしまえ! 確実にお前が主犯だろ!!
ディース :ばれちゃあ仕方ねえ……。ツクヨミがんばれ! 子猫なら勝てるぞ!
レイディア:杖で、よそ見してるディースの後頭部を叩くわ。(ごん!)
ディース :いてーな。何すんだよ。
レイディア:狼に子猫けしかけるほどアホじゃねーよ。囮に決まってるだろ。
ディース :くっ……ファイター技能取ってからツッコミが凶悪になったな。
レイディア:(手を差し出しながら)奴隷、お手。
ディース :……ちくしょう……覚えてやがったか……。
レイディア:逆らったら、あんたのエロ本全部ライトニングの的にするから。
ディース :き、きたねーぞ……。
レイディア:奴隷の持ち物は私の持ち物でしょ? ほらお手!
ディース :…………ほらよ。これでいいんだろ!
レイディア:お座り。
ディース :……あぁ?
レイディア:明日は裸で行進したいの? お座り!
ディース :……ちっ……しゃーねーな……。
レイディア:じゃ、お腹を上にして寝転がりなさい。犬みたいにね。
ディース :……ち、ちくしょう……。
レイディア:靴脱がずに、アレに軽く足乗っけるわ。
ディース :……お、おい。そこは……!
レイディア:で、じわじわ体重かけるわ。ほんのちょっとずつね。
ディース :そこはやめろ!!
フアナ :……ブルガリア……ブルガリア……。
レイディア:聞こえないけど? 片方潰れたらよーく聞こえるかしら?
フアナ :……声が小さい……やり直し……。
ディース :そこはやめてくださいっ!!!
レイディア:次覗いたら、片方ずつ2回に分けて潰すからね?
ディース :…………は、はひぃ。もうしませんっす……。
フアナ :……素質……あるかも……。
トゥエリ :なんて素晴らしい……。
フィーエル:あ、あうー。
カイル :(小声で)アーレン師、あの人たちは大丈夫なのですか?
オルフ :(小声で)ああ見えて、仕事はしっかりやりますよ。大丈夫です。
カイル :(小声で)アーレン師がそうおっしゃるのでしたら私は構いませんが……。
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