崖っプチプライド








G   M:舞台はオーファンの賢者の学院。
      冒険者の店に追い返されたレイディアが、
      学院に帰ってくるところから物語は始まります。

トゥエリ :レイディアさん、どうでしたカ?

レイディア:全然ダメ。こうなったら、自分たちで取ってくるしかなさそうね。

トゥエリ :絶対無理デスよ。

レイディア:人間は、自分自身に枷をはめたとき、そこで成長をやめるものよ。

トゥエリ :いや、精神論とかでなく、無理デス。

レイディア:わがまま言ってる場合じゃないでしょ!

トゥエリ :いや、今回はどちらかというとレイディアさんが……。

レイディア:つべこべ言わないの。なんとか土下座だけは避けないと。

トゥエリ :あの2人なら、素直に謝ったら、許してくれるんじゃないんデスか?

レイディア:なんでそう言えるのよ。

トゥエリ :……見ていればわかりますヨ。

レイディア:どのみち、私のプライドが許さないのよ。あと、わかったような顔するな。

トゥエリ :わかりましたヨ。とほほ……。

レイディア:……仕方ないわね。私が取ってきてみせるわ。

トゥエリ :ひ、1人でデスか!? それは無茶デスよ。

レイディア:私とトゥエリだけでも2人だけど?

トゥエリ :私も入ってるんデスね……。

レイディア:他にも、しばらく自主休講してでも付いてきてくれそうな人を探さないと。

トゥエリ :私が自主休講するのは決定事項なんデスね……。

レイディア:まあ、これも何かの縁だと思って。

トゥエリ :どんな縁デスか。

レイディア:頼りにしてるわ。

トゥエリ :(そんな獲物を見るような目で見られると……。)……仕方ないデスね……。






トゥエリが仲間に加わった!






レイディア:仲間が増えたのに、何も音楽鳴らないわね。

トゥエリ :鳴りませんヨ! それより、2人でも絶対無理だと思いますガ。

レイディア:確かに、2人じゃ足りないわね。最低でも5人は欲しいところだけど。

トゥエリ :5人デスか。わりと具体的な数が出ますネ。

レイディア:戦闘時は、前衛が後衛と同数以上ってのが理想だから。

トゥエリ :ふむふむ。

レイディア:あとは、各自の技能のバランスを考えると、5人は欲しい。

トゥエリ :なるほど。

レイディア:だから、5人か6人が理想ね。

トゥエリ :よくありそうな構成ではありますネ。

レイディア:で、ここに前衛と後衛が1人ずついるから。

トゥエリ :前衛がどこにいるんデスか?

レイディア:(トゥエリを指差しながら)ここ。

トゥエリ :いえ、私は魔法使いデスし。

レイディア:ていうかさ、仲間を探すアテがここにしかないのよね。

トゥエリ :ここ、とは?

レイディア:はあ? ここって言ったら学院寮でしょうが。

トゥエリ :いや、当然のように言われても……。

レイディア:何よ。文句ばっかり言うんならあんたが連れてきなさいよ。

トゥエリ :いや、逆切れされても……。

レイディア:とにかく、ここで調達した仲間は、全員賢者か魔法使いになるわけよ。

トゥエリ :だから、一応戦える私は前列に回されるわけデスね。

レイディア:そういうこと。

トゥエリ :はぁ。(嘆息) 仕方ないデスね。では、仲間を探してみましょうカ。

レイディア:よーし。まずは、不足しそうな前衛からよ!





ステータス01 へ
第1話前編・第2節 へ

トップページへ