成功判定のチュートリアル−1
G M:このページでは成功判定のチュートリアルを行います。
ゲストとして、金髪縦ロールのお嬢様、はるひちゃんにご登場いただきました。
はるひ :ご登場いただきました、じゃありませんわ!
どうせまた、ろくな目にあわないんでしょう!?
G M:今回は、バトルはないので安心してください。
はるひ :そもそも、なんでまたわたしですの!?
G M:いや、かわいくて絵になるので、みんなのお手本になりますから。
はるひ :おーっほっほっほっ。もっとほめてもよくってよ!
G M:なにせ、ひまわり幼稚園でいちばんかわいくて、人望もありますからね。
はるひ :おーっほっほっほっほっ。よくわかってますわね! で、何をすればよろしいんですの?
G M:(やっぱり扱いやすっ!)かわいさを生かして、いろいろなことにチャレンジしてもらいたいな、と。
はるひ :おーっほっほっほっ。お安いごようですわ!
G M:まず、能力値を確認しておきます。
はるひちゃんの能力値は、ひとまず以下の通りです。
ちから:2 すばやさ:8 かしこさ:2 しぶとさ:3 みりょく:8 しゅうちゅう:2
数値が高い方が能力が高く、最低が1で、最大が9です。
はるひ :わたしは、とってもかわいくって、すばやいってことでしたわね。
G M:(名のある園児の能力値の合計は一定で、
理論上の平均値は、各能力が4.2857になります。
そして、一般園児の能力値は、ちから〜しゅうちゅうまで全て3です。
はるひは、6つの能力値のうち2つだけが突出し、
あとは一般園児以下という2能力特化タイプです。)
はるひ :さあ、とっととはじめますわよ!
G M:では、はるひちゃんを、特別ルームにご招待します。右の扉を開けてください。
はるひ :わかってますわ……。(おはしが右ですから……)こっちですわね!
G M:(このように、単純にどちらが右かなど、判定が不要な行為もあります。)
はるひちゃんの入った部屋は、家具のない四角形の部屋でした。
部屋の中央の高いところには天井からひもで吊るされた一房のバナナ。
部屋の隅にはわりと大きな木箱。そして、バナナの下には棒切れが。
はるひ :……ば、バカにしてますのっ!?
G M:あらゆる困難に打ち勝つのが、真のレディというものです。
テレビに出てるアイドルだって、色々大変なことやってるでしょ?
はるひ :そ、それもそうですわね。
なら、いきますわよ。 ←ポケットからアメを取り出し、
野球のロージンバッグのように手の上でポンポンしはじめる。
G M:(つっこまん……つっこまんぞ……。)
ええと、狙うのはバナナでしょうか、ヒモでしょうか?
はるひ :あなた、バカですの? ヒモに決まってるじゃありませんの。
G M:プレイヤーの行動を聞いたGMは、行動が成功したかどうかを判定します。
もちろん、行動の内容によって、難度は変わります。
例えば、バナナを狙うとすると、的が大きい分、ヒモより当たりやすいでしょう。
行為が成功したかどうかは、基準能力値+1Dの合計を成功度として判断します。
成功度が、GMが設定した難易度以上になれば成功、そうでなければ失敗と判断します。
このとき、どの能力値を基準能力値とするかは、最終的にGMが判断します。
今回は、いかに器用にヒモにアメをぶつけられるかの問題ですので、
すばやさが基準能力値となります。
はるひ :で、いくつ出せばいいんですの?
G M:GMは、一般園児の能力値は基本的に3、
名のある園児が各能力平均4.2857(約4)というのを基準に、難易度を示します。
ただし、難易度に関わらず、出目1は無条件で失敗となります。
たとえ能力が高くても所詮は園児、油断したり手が滑ったり転んだりで、
得意なことでも6回に1回は失敗してしまうのです。
対して、出目6は無条件で成功ではなく、クリティカルが選択できるだけです。
クリティカル後の出目1の扱いは、戦闘のダメージと同じ。
つまり、その出目と、前の6をゼロとして扱うわけですね。(実質、出目マイナス6です。)
想像以上に上手くいったと思ったら、逆に調子に乗って失敗してしまったりするわけです。
園児なんてそんなもんです。
さて、以下に、難易度の目安を示します。
(読み飛ばしていただいても大丈夫です。)
難易度2だと、一般の園児は6分の5で成功、
能力が最低値の名のある園児でも、6分の5で成功します。
なんのことはない、簡単な行為ですね。
難易度3だと、一般の園児は6分の5で成功、
能力が最低値の名のある園児でも、6分の5で成功します。
先程の難易度2との差は、マイナスのペナルティがかかった場合の成否のみです。
難易度4だと、一般の園児は6分の5で成功、
能力が最低値の名のある園児でも、6分の4で成功します。
最も苦手でも3回に2回は成功しますから、とても簡単な行為です。
難易度5だと、一般の園児は6分の5で成功、
能力が最低値の名のある園児でも、6分の3で成功、
平均的な名のある園児だと、6分の5で成功します。
普通の能力なら、簡単に成功できるわけですね。
難易度6だと、一般の園児は6分の4で成功、
能力が最低値の名のある園児でも、6分の2で成功、
平均的な名のある園児だと、6分の5で成功します。
一般園児の成功率は多少落ちますが、それでも3回に2回は成功します。
難易度7だと、一般の園児は6分の3で成功、
能力が最低値の名のある園児でも、6分の1で成功、
平均的な名のある園児だと、6分の4で成功します。
平均的な名のある園児なら、3回に2回は成功できます。
難易度8だと、一般の園児は6分の2で成功、
能力が最低値の名のある園児だと、36分の5で成功、
平均的な名のある園児だと、6分の3で成功します。
平均的な名のある園児なら、五分五分の確率なわけです。
難易度9だと、一般の園児は6分の1で成功、
能力が最低値の名のある園児だと、36分の5で成功、
平均的な名のある園児だと、6分の2で成功します。
平均的な名のある園児ですら、ちょっと厳しくなってきます。
難易度10だと、一般の園児は36分の5で成功、
能力が最低値の名のある園児だと、36分の4で成功、
平均的な名のある園児だと、6分の1で成功します。
ここまで来ると、平均的な名のある園児には、一発成功を期待しづらくなります。
以後、平均的な名のある園児であっても、成功率は6分の1を下回ります。
難易度11だと、一般の園児は36分の5で成功、
能力が最低値の名のある園児だと、36分の3で成功(成功率10%を切ります)、
平均的な名のある園児だと、36分の5で成功します。
難易度12だと、一般の園児は36分の4で成功、
能力が最低値の名のある園児だと、36分の2で成功、
平均的な名のある園児だと、36分の5で成功します。
難易度13だと、一般の園児は36分の3で成功(成功率10%を切ります)、
能力が最低値の名のある園児だと、36分の1で成功(成功率3%を切ります)、
平均的な名のある園児だと、36分の4で成功します。
難易度14だと、一般の園児は36分の2で成功、
能力が最低値の名のある園児だと、216分の5で成功、
平均的な名のある園児だと、36分の3で成功します(成功率10%を切ります)。
難易度15だと、一般の園児は36分の1で成功(成功率3%を切ります)、
能力が最低値の名のある園児だと、216分の4で成功、
平均的な名のある園児だと、36分の2で成功します。
このあたりまでが、標準的な難易度設定になります。
例えば、難易度14だと、名のある園児とはいえ、1人ではまず成功しません。
基準能力値が7〜8の特化型園児ですら、出目6が必要になるのです。
とはいえ、平均的な能力の名のある園児の成功率は8.3333%。
単純計算で、平均的な能力の園児が5人いれば、
41.6666%で成功することになります。
最高能力値の園児ですら、6分の2の確率(33.3333%)でしか成功しませんから、
人数分挑戦できるならば、人数に頼るのも1つの手です。
(最高能力値の園児1人+平均的な園児4人だと、成功率は66.6666%まで跳ね上がります。)
なお、1人につき、同じことには1日に1回しか挑戦できないのが基本です。
再挑戦が可能な場合は、基本的に明記されています。
状況によっては、挑戦回数によって時間や体力をロスする場合や、
代表が1回しか挑戦できない場合もあるでしょう。
はるひ :アメは何こでもありますから、何回でもちょうせんできますのね?
G M:基本的にダメです。
失敗した場合は、しばらくやってもダメだった、と考えてください。
なお、1回目の挑戦前に何か作戦がある場合は、GMに提案することもできます。
複数回挑戦可能な場合でも提案はできますが、1回目の挑戦から提案しておくのが無難です。
GMは行為の成否を判断し、成功値に修正を与えることができます。
(前提として、1人がジャンプしても届きませんが、1人が台になれば、届く可能性が出てきます。)
(例:ジャンプでバナナを取ろうとして、仲間に肩車をしてもらうという作戦が提案されました。
実質的に垂直飛びしかできなくなるものの、高さを増すだけなら、とても有効な作戦です。
GMはこの作戦を有効とみなし、成功値に+2の修正を与えます。)
(例:ジャンプでバナナを取ろうとして、1人の仲間が両手を組み合わせて踏み台を作り、
もう1人がダッシュしながらジャンプで飛び乗り、反動で高く飛ぶという作戦が提案されました。
しかし、踏み台が加速つきのダッシュジャンプによる着地の衝撃に耐えるのは難しいと判断します。
GMはこの作戦を余計難しくなるとみなし、成功値に−2の修正を与えます。)
さて、ぶっちゃけてしまうと、サイコロを1個しか使わないシステムですから、
クリティカルをできる限り少ない回数にし、
出目2〜5でも難易度に到達できるかが分水嶺になります。
基準能力値が7〜9の高能力園児ですら、難易度15をクリアするには出目6が必要、
つまり、成功率は6分の1以下になってしまうのです。
ところが、難易度14以下だと、標準的な能力の名のある園児との差が現れてきます。
難易度14だと、基準7なら36分の5で成功、
基準8なら6分の1で成功、基準9なら6分の2で成功します。
難易度14で基準が9だと、基準8以下の倍以上の確率で成功してしまうわけですね。
難易度13だと、基準7なら6分の1で成功、
基準8なら6分の2で成功、基準9なら6分の3で成功します。
難易度12だと、基準7なら6分の2で成功、
基準8なら6分の3で成功、基準9なら6分の4で成功します。
難易度11だと、基準7なら6分の3で成功、
基準8なら6分の4で成功、基準9なら6分の5で成功します。
難易度10だと、基準7なら6分の4で成功、
基準8なら6分の5で成功、基準9でも6分の5で成功します。
ここで、平均的な名のある園児の場合を考えてみます。
基準能力値4の園児は、難易度10ですら、成功率は6分の1なわけです。
能力が高い園児との差は、難易度10を少し上回ったあたりで大きく出てきます。
難易度10で普通の名のある園児ですらなかなか成功できないことでも、
高能力の園児なら、高確率で難なくクリアしてしまえるわけです。
さて、今回の行為は、バナナを天井から吊り下げているひもを
小さいアメ玉を投げて切ろうとする行為です。
当てるだけでなくひもを切る必要があって、かなりの勢いで投げないといけいないので、
一般の園児では、10回に1回前後しか成功しないでしょう。
これを基準に当てはめ、難易度11と判断します。
器用さが要求される行為ですので、基準能力値はすばやさ。
はるひちゃんの基準値は8ですので、出目3以上で成功です。
はるひ :ふつうの人にはむずかしくっても、わたしにはらくしょうですのね。
(ころころ)6ですわ! 回しますわよ! (ころころ)5ですわ!
G M:(回す必要は全くなかったんですが、調子に乗る人もいますから……。)
8+6+5=19 いきなりありえない成功値が出ました。
高能力園児のクリティカルは怖いですね……。
(余談ですが、出目6+5だと、最低能力値ですら成功値は12に達します。)
はるひの手から放たれたアメは、一直線にひもの中心へ飛んでいきます!
そして、ひもの中心をとらえたものの、そのまま当たって、はじき返されてしまいました。
はるひ :な、なんでですの!?
G M:今のは、単純に、ひもに当てられるかの判定ですからね。
思いっきり中心に当たったものの、アメが当たったくらいでは、
バナナ一房の荷重に耐え切れるほどのヒモは切れません。
このように、そもそも不可能なことをしようとしていた場合、
成功判定をクリアしても、目的を達成できないこともあります。
高い成功値を叩き出した場合でも、たいてい結果は同じです。
はるひ :わかりましたわ。ひっかけもんだいでしたのね!
G M:(……思いっきり人選を間違ったかもしれない……。)
さて、はるひは無事にバナナを入手することができるんでしょうか!?
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