第4話・第11節・タイトル未定





G   M:そして、午後0時45分。開始15分前です。
      あやめ幼稚園のメンバーは、アジトの喫茶店を離れ、園庭に集合しています。
      リナの持っていた『リトルグラフ』リーダー用端末から、音声案内が流れてきました。
      内容は、以下の通りです。



今回の競技は『ボウリング』です。
参加者のうち1人が『ボール』、残りが『ピン』の役です。
全員が自分の『リトルグラフ』を持ち、電源をオンにしたままスタートします。
それぞれの現在位置と、誰が『ピン』で誰が『ボール』かは
各自の端末に表示され、敵のチームにも見えます。
『ピン』は、体の前面又は後ろ面又は側面が地面につけば、倒されたと判定されます。
『ピン』を倒すと1本につき2ポイント、『ボール』を倒してもポイントはもらえません。
したがって、『ボール』が敵の『ピン』を押して倒すのがベストです。
倒された『ピン』は、それ以降このゲームに参加できなくなります。
自信がなければ、逃げ回るのもベターです。
『ピン』が最後まで生き残れば、1本につき2ポイントもらえます。
『ボール』は基本的に無敵ですが、自分のチームの『ピン』が全て倒されれば
無敵能力を失って、次に倒れた時点でアウト。
ただし、その場合でも、相手に『ボール』を倒したポイントは入りません。
1つのチーム以外の全ての『ピン』が倒されるか、ポイントで優勝が確定するか、
戦意喪失などによりゲームに動きがなくなったと判断されると終了です。
その時点で、一番ポイントが多いチームの勝利です。
ルールは以上です。



※表示されなかった細かいルール

進むための判定:『すばやさ』−5マス

倒すための判定:『すばやさ』か『ちから』

倒されないための判定:『すばやさ』+2か『ちから』+2か『しぶとさ』+2

『かしこさ』の高いチームからスタートする。

同じマスにいる者同士が同意すれば、複数人が同時に進軍することができる。
このとき、『すばやさ』が一番低いキャラクターが基準になる。
このとき、クリティカルは生じないが、出目1でない限り、最低1マス進むことができる。

同じマスにいれば、相手を倒そうとすることができる。
この判定は、1ターンに1度、移動とは別に行うことができる。
倒そうとした後は、通常の移動はできない。
後からマスに入った側が優先権を持つ。
優先権は1人の行動ごとに相手側に移る。
それでも同じマス内になお行動していないチームがある場合、
行動していないチームにランダムで優先権が移る。

※表示されなかったルール、以上



はるひ  :?

ゆうすけ :通信は、禁止されないみたいだな。

リナ   :通信は常時オンでオッケー? ていうか、誰を出すべきかしら?

ゆうすけ :今回はひまわり組に任せてほしい。もちろん、カードは渡す。

リョウ  :……。

ライム  :ヒビキ無しで大丈夫なの?

ヒビキ  :しかし、姫君、ケンどの、アキラどのという組み合わせもよさそうでござるよ。

ゆうすけ :いや、ケン、はるひ、俺の3人だ。

ケン   :マジっすか!?

アキラ  :!?

リョウ  :無茶ネ。

リナ   :ゆうすけ、理由があったら説明してちょうだい。

ゆうすけ :確かに、ただ勝ちに行くなら、ヒビキ、ケン、はるひの3人がベストだろう。

はるひ  :ゆうさまは勝ちたくありませんの!?

ケン   :わざと負けるにしても、半端な面子っすよね?

はるひ  :だれがハンパですって!?

ケン   :いや、はるひさんはベストっすよ!

はるひ  :わかればいいんですのよ。 ←えっへん

リナ   :(何か他にしたいことがあるんだろうけど……。)

アキラ  :……説明してもらおう。 ←誰かのまねをしているらしい

ゆうすけ :ボスが能力の使用を原則禁止したということは、絶対に勝ちたいわけじゃないよな?

リナ   :そうよ。戦闘系能力者が多くいるところに狙われたくないから。

リョウ  :……。

ゆうすけ :だから、ある程度勝ちを狙えるメンバーで攻めて、後のメンバーには別の役目を頼みたい。

ライム  :別の役目、って?

ゆうすけ :同盟だ。

ほか一同 :!!!?


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