第4話・第8節・タイトル未定





リナ   :てんま幼稚園の、みやながあずさ……知らないわね。

G   M:あやめ幼稚園の運動場にいたメンバーは、あやめ幼稚園の名のある園児全員が揃う喫茶店で、
      リナたちにあずさとの会話の内容を報告しました。

ケン   :そいつ、田崎執政官代理の使いって名乗ってましたよ。

ヒビキ  :てんま幼稚園は、執政官の手下でござったか……。

ゆうすけ :(リナに向かって)いや、どこかに嘘が含まれてる可能性もある。

リナ   :そうね。執政官代理の使いをかたったか、本当はてんま幼稚園じゃないか。

はるひ  :さすがはゆうさまですわ! それに、どっちもウソかもしれませんわね。

アキラ  :……。

リナ   :(多少ムッとしながら)で、どっちが本当かなんだけど。

ライム  :あの子、執政官代理が来る前の女の子と同じ声だった。放送の……。

G   M:両方の声を聞いた他のメンバーからすれば、
      言われてみればそうだったような、そうでないような……。
      とはいえ、ライムの自信ありげな態度はリナに伝わります。

リナ   :なら、執政官代理とてんま幼稚園に繋がりがあるのは確かそうね。

リョウ  :いや、ボス。ミヤナガがてんま幼稚園じゃない可能性もあるアルよ。

ケン   :そーいや、執政官代理だったら、制服とか楽勝で調達できるっすよね。

リナ   :……難しいわね。

ゆうすけ :今確かなのは、次に『リトルグラフ』経由でその情報が来た時点で、
      そいつがカード配ってる奴らに関わってる可能性が高くなるってことだ。

リナ   :どういうことかしら?

ゆうすけ :第一に、公式の情報ツールから来れば、ホラじゃない可能性が高くなる。
      第二に、命綱のカードを他に取られるリスクは避けたいはずだ。主催者以外は。

リナ   :……なるほどね。頼りになるわ。

ゆうすけ :(ただ、それだと説明できないこともあるけど、まだ不確定要素が多すぎる……。)

リョウ  :ミヤナガの意図は何アルか?

ゆうすけ :出欠確認、ってことしかわからない。

リョウ  :それもウソかもしれないネ。

リナ   :ゆうすけは私とだけしゃべるように。

ゆうすけ :悪い。

リョウ  :失礼、ボス。

ゆうすけ :(リナに向かって)わざわざホラ吹きに来るにはリスクが高すぎるから、まず違うとは思う。
      だから高確率で主催者側なんだけど、だったら『リトルグラフ』のGPS探知で
      ボスのリナのところに来られる筈なんだ。

G   M:GPS探知は、探知される側が常に位置情報を発信する設定にしているか、
      位置情報について、探知する側が上位端末設定をしていれば可能です。
      上位端末に設定していれば、電池が切れない限りは下位端末の位置情報は筒抜けなわけですね。
      まあ、一種のストーキングツールですので、下位端末の一番最初の立ち上げ時に同意が必要ですが。
      今回のようにプレゼントや貸与品の場合、当初は与える側が所有権を持っていますので、
      上位端末と下位端末の関係を設定することは簡単なわけです。
      で、仮に操作法に詳しい人がいれば、下位端末から上位端末の有無は確認できます。
      そうすることによって、自分の端末を理由なく探知可能な機器の有無はわかるわけですね。
      まあ、そんなことしなくても、上位端末の設定はされてると思われる状況ではあります。
      極めて高給な貸与品ですし、位置を把握されてない方がおかしいですから。

リョウ  :確かに、ちょうどボスが結界の外に出てた時間ネ。

リナ   :……ふむ。なんでボス以外に出欠聞きにくるか、ってことかしら。

ヒビキ  :奥が深いでござるな。

ライム  :もっともだね。

リナ   :……ちょ、あの時間って!? ←赤くなる

ゆうすけ :落ち着け。あんなとこに監視カメラがあるわけない。

はるひ  :……で、ゆうさまはその女と、何をやってたんですの? ←疑っている

リナ   :君は、ゆうすけに話しかけちゃダメって、何回言ったらわかるのかしら?

はるひ  :あなた、ちょうしにのるのも今のうちですわよ。
      今にわたしがエクスプロージョンしてみせますわ!

ゆうすけ :(お前が爆発してどうする!? ていうか、何と間違った? まさか、レボリューションか!?
       だとしても、本人の前で言うことじゃねぇ!! 色々と突っ込みてぇ!!!)

ほか一同 :……?

アキラ  :はるひちゃん、おさえて! ふうみたいにされなかったぎりがある!

G   M:アキラが指したのは、警備員室に幽閉されているふうのこと。
      はるひの脳裏には、服を脱がされ、首輪をつけられて幽閉されている自分の姿が浮かびます。

はるひ  :……い、いのちびろいしましたわね!

G   M:はるひが引くことによって、収まったかに思えましたが……。

リョウ  :……ボス、そこの反逆者の処分はどうするネ?

リナ   :……。

ゆうすけ :リナ、運動会みたいなことやるんなら、はるひの足は貴重だ。

ヒビキ  :せっしゃもそう思うでござる。

ライム  :もっともだね。

リナ   :……ゆうすけたちに免じて不問、と言いたいとこだけど、リョウの言うこともわかるわ。
      じゃ、間を取って、はるひがカードを取ってきたら不問。それでいい?

ゆうすけ :(どっちに転んでも、リナの望む通りになるわけか。はるひが幽閉されても
       食糧はあるし、回復無しでも、あやめの元からいるメンバーは強いからな……。)

リョウ  :もちろんネ。

はるひ  :そんなのらくしょうですわ!

リナ   :(はるひに向かって)君には聞いてない。

はるひ  :……へぇ。いいどきょうしてますわね……。

ゆうすけ :待て。リナは負けた俺たちも平等に扱ってくれた器が大きいリーダーだ。
      階級を見ても、リナがはるひに期待してるのがわかるだろ?
      でも、もしヤバい奴相手にカードが無くなったら、ここにいる全員が大変なことになる。
      ここは、全員で力を合わせてカードを取りに行こう。

はるひ  :……仕方ないですわね。わかりましたわ。

リョウ  :当然ヨ。

リナ   :(さすがね。)……ゆうすけの言う通りよ。
      種目とかはわからないけど、明日は勝つわよ!

G   M:ボスのリナの宣言に対して、思い思いの賛成の声が上がりました。

ゆうすけ :(まだ、あずさの意図がわからないが……ひとまず、次の情報を待とう……。)


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