第4話・第3節・タイトル未定
G M:8月9日火曜日の午後。
コンビニ弁当で昼食を終えたひまわり組含むあやめ幼稚園メンバーでしたが、
相談役のゆうすけは、作戦会議と称してリナに連れ出されます。
拠点の喫茶店を出たリナに案内されて向かった先は、近くにある民家でした。
ゆうすけ :リナちゃん、これは……?
リナ :リナでいいわ。他の子のことは呼び捨てなのに、ボスだけ別ってわけにもいかないでしょ?
ゆうすけ :(そうか。リーダーたるもの、常に私心を捨てて行動しないといけないよな……。)わかった。
リナ :お風呂は各自、その辺の家で済ますことになってるの。夏場に外にいると汗かくでしょ?
ゆうすけ :な、なるほど。(いいのか、勝手に使って……。だけど、合理的ではある。)
リナ :作戦の相談もあるし、ゆうすけも入るのよ。
ゆうすけ :(風呂場なら、俺を脱衣所に立たせて会話することも可能だ。
さすがはリナ、時間を有効利用するつもりだな。)
G M:ゆうすけは、リナに案内されるまま民家に入ります。
リナ :ここは今まで、私の専用だったの。ゆうすけは特別かしら。
ゆうすけ :……で、どっちが先に入るんだ? (まさか、一緒に入るわけはないよな?)
リナ :……と、当然、一緒に。
ゆうすけ :おいっ!!!?
リナ :みっ、水着はつけるわよ! ちゃんと用意してあるし!
ゆうすけ :俺の水着は!?
リナ :たっ、タオルでも巻いとけばいいかしら。
ゆうすけ :な、なんだそれ!!?
リナ :着替えがあるから、先に入ってて!
G M:かくして、リナが着替えるために2階に上がっている間に、
ゆうすけは腰にタオルを巻いて、民家の風呂に入ります。
ゆうすけが先に風呂場の扉を開けると、湯船にはすでにお湯が張られてますね。
中で相談するためか、それとも単に冷めてしまったのかはわかりませんが、温度はぬるめです。
とはいえ、昨日からそのままにしていればもっと冷めているはずですので、
このときに備えて少し前にお湯を入れておいたのでしょう。
ゆうすけ :(ずっと一緒にいた筈なのに、いつの間に……。
まさか、風呂にお湯を入れる能力!? ……なわけないか。)
G M:さて、タオルを腰に巻いたゆうすけですが、リナが入ってくるまで何をしますか?
ゆうすけ :(これを外した瞬間に入ってくるパターンだな。
でも、タオルを巻いてる部分は洗いにくい。どうするか……。
……待てよ。リナは、水着はつけると言ったけど、自分の水着とは言ってない!
油断させといて、裸で入ってくる気か!?)
G M:その時、隣の脱衣所から、リナの声が聞こえます。
リナ :は、入っていいかしら?
ゆうすけ :ちょ、ちょっと待っ……。 ←慌てて湯船に入る!
リナ :? ←扉を開ける
G M:水柱を立てながら湯船に飛び込んだゆうすけが恐る恐る振り向くと、
ゆうすけの静止を聞かずに入ってきたリナは、
ゆうすけの予想に反して、しっかりとスクール水着を着ていたのでした。
ゆうすけ :着てるのかよ!?
リナ :着てるわよ! 私を何だと思ってるのよ!? はずかしいでしょ!
ゆうすけ :……わ、悪い。
リナ :いいわよ。隣、空いてるかしら?
G M:返事も聞かず、リナはゆうすけの隣に入ります。
ごく普通の民家の風呂の湯船でしたが、
足さえ伸ばさなければ、園児2人が入るのに支障はないですね。
なお、リナのトレードマークともいえる赤いベレー帽は、当然脱いでいます。
ゆうすけ :(俺は最近変だ。反省しないといけない。そもそも、リナはあれほど強い奴らを束ねるリーダーだ。
色々話すうちに、リーダーの心構えを学べるはず!)
リナ :……あのね、大事な話があるの。ナイショの話。
G M:顔を赤らめて目をそらしながら、リナが口を開きます。
ゆうすけ :(来たぞ! やっぱり、元は敵のナンバー1だった俺と話をつけとかないと、
ひまわり組はまとめにくいだろうからな。話をつける前に他のメンバーとの会話を許すと、
反乱の相談をされる危険もある。だから、俺が他の奴と話せないようにしたのか。
さすがはリナ。あやめ幼稚園をまとめ上げただけのことはある!)
リナ :話っていうのは、ゆうすけの話。
ゆうすけ :お、俺の話!? (俺もひまわり幼稚園の元リーダーだ。
こうなった以上、自分の希望とかは考えず、ひまわり組のメンバーのために、
そして、あやめ幼稚園のために全力を尽くすぞ。
どんな質問が来ても、その方向で答えるんだ! さあ、来い!)
リナ :……す、好きな子とか、いる?
ゆうすけ :(めちゃめちゃ私的な話だった!)
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