第3話・第12節・タイトル未定
まゆみ先生:ゆうすけくん。今までのところで、何かわからないことはありますか?
ゆうすけ :いや、ないと思う。ありがとう。
G M:漢字が読めない一行に代わって、まゆみ先生がルールブックを読み上げて説明しました。
園児とはいえ会話なら理解できますので、ルールは把握できます。
重要部分をリストアップすると、こうです。
・支配エリアの支配権を維持するためには、1枚以上のカードを保持する必要があります。
・支配者がいないエリアに侵攻した場合、
カードを1枚以上持って支配の意思を表明すれば、そのエリアを支配できます。
・勝った側が、その戦いで賭けられた全てのカードを得ます。
カードが0枚になった場合は支配権を失いますが、
双方が1枚以上のカードを占有している場合は、支配権に変動はありません。
G M:つまり、相手のカードをゼロにすれば支配権をゲットできますが、
自分のカードが1枚もないと何もできないわけですね。
そして、カードの賭け方はこうです。
・バトルが発生した地点の領土を支配している側を防御側とします。
・攻撃側は、任意の枚数のカードを賭けます。
・防御側は、同じ枚数のカードを賭けなければいけませんが、
防御側の枚数が足りない場合、1枚以上であって、
なおかつ所有権を有するカードの全枚数で構いません。
・参加人数は、防御側が決定します。
(バトルの参加人数は、1チームあたり、1人〜5人です。)
G M:攻撃側のカードが防御側よりも少ない場合、1回勝っても領土は得られません。
また、防御側は、1枚のカードを持っている限り、無条件で負けにはなりません。
しかも、参加人数は防御側が決定できます。
防御側に1人だけ飛びぬけて強いのがいるような場合にはとても大きいですし、
一騎打ちとなると攻撃側は連携技を使えません。
つまり、基本的に防御側が有利なわけです。
ただし、例外もあります。
・攻撃側も防御側も、バトル開始までの間、自由にカードを追加できます。
・一方のカード追加に対し、もう一方はカードを追加するか否かを選択できます。
・攻撃側の賭けたのカード枚数が防御側の2倍以上となった場合、参加人数は、攻撃側が決定します。
G M:攻撃側はカードを大量に失うリスクを負うことによって、
自分たちの好きなスタイルで戦うことができます。
特に、攻撃側のチームが5人以上で防御側のチームが4人以下の場合、
相手の人数以上の人数を指定することにより、事実上の数的有利を生かして戦うことができます。
一般園児では、数合わせにしかなりませんので……。
また、攻撃側に極めて強力なエースがいる場合には、1対1の戦いを指定して
防御側の連携を封じた上で叩き潰すことも可能です。
ゆうすけ :奥が深いな……。
G M:ただ、上記のルールは正規戦の場合です。
正面切って戦いを挑んでくる敵ばかりとは限りません。
ゲリラ戦というのも考えられるのです。
ゆうすけ :それは思ったけど、どんな敵かわからないのは痛いな……。
G M:ゆうすけが最も重要だと思った部分は、2つあります。
1.敵と出会ったところでバトルの開始を申請できること。
しかし、今回は敵側だけがコンビニを支配しているため、
わざわざ不利な攻撃側として攻めてくる可能性は低いと考えられます。
地図を見れば、ひまわり幼稚園が食糧に困ってそうなのは明らかですし。
ゆうすけ :結局、攻めるしかないわけか……。
G M:2.片方がカードを持っている場合、カードを持っている方が勝った扱いになること。
なお、こちらのカードは1枚。敵のカードも同じく1枚だそうですので、
お互いに戦力を分散するのはリスクになると考えられます。
なぜなら、カードを持たない状態でカードを持った相手に戦いを挑まれると、
挑まれた園児は無条件で負けた扱いになるからです。
つまり、1枚しかないカードを持って固まって敵領内に侵入すれば、
敵の幼稚園の一般園児が捨て石になって襲ってこようと蹴散らせます。
特に戦術に明るくないゆうすけに思いつけるのはそれが限度ですね。
打って出る必要がある以上、戦力を分散せず、正面から打って出る作戦です。
ただ、相手の幼稚園がどんな幼稚園なのかがわかりません。
生き残るために、想定外のことをやってくる可能性だってあるわけです。
もう寝る前で時間は残り少ないですが、リーダー専用の部屋が用意されてますので、
誰か1人と作戦を相談することもできますよ。
ゆうすけ :(誰を選ぶか、重要そうな判断だな。俺は……。)
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