第3話・第9節・タイトル未定





G   M:ラッパを持ったひよこの立体投影画像が、説明を続けます。

ラッパを持ったひよこ:まず、お互いに、対戦を希望する幼稚園を指名します。

ケン   :おい、それって、どこでもいいのかよ?

ラッパを持ったひよこ:……。

ケン   :オマエ、シカトしてねーでなんとか言えよ!?

ふう   :……リーダーが話せ、ってことみたいだね……。

ラッパを持ったひよこ:ボクが答えたかったら、答えてもいいですけどね。

ケン   :よっしゃ。オレ様のマッハパンチを食らいたいようだな。

ゆうすけ :よせ。すり抜けるだけだぞ。

はるひ  :……マッパパンチ、ですの?

ふう   :……っ! ←ふとんに顔をうずめて笑いをこらえている

ゆうすけ :(つっこまん。つっこまんぞ……。)……相手はどこでもいいのか?

ラッパを持ったひよこ:はい。領土が隣接していなくても構いません。
           たどり着けなかった場合は不戦敗になりますけどね。

はるひ  :わかりましたわ。とちゅうのてきをたおしてすすめばいいんですのね。←えっへん

アキラ  :……。←あさっての方向を向いて、満足そうに頷いている

ふう   :……できるだけ、隣のどこかを狙えってことだよね?

はるひ&アキラ:!?

ゆうすけ :そうだな。あと、さっき「お互いに」って言わなかったか?

ラッパを持ったひよこ:はい。他の幼稚園の人たちも、同じ人間ですからね。

ケン   :オレらはゲームの主人公じゃねーってことっすね。

ゆうすけ :なら、俺らとの対戦を希望してるとこを教えてくれ。いずれ倒さなきゃならないからな。

はるひ  :さすがはゆうさま、頭がいいですわ!

アキラ  :……。

ラッパを持ったひよこ:それは教えられません。

園児一同 :!?

ケン   :それじゃ、どうやって戦うんだよ!?

はるひ  :む、むずかしくなってきたから、ゆうさまにおまかせしますわ。ほ、ほんとはわかってますのよ!?

アキラ  :……。

ラッパを持ったひよこ:対戦は、カード制となっています。

ふう   :……? ……! ……?

はるひ  :(……鳥……じゃありませんわよね?)

ゆうすけ :どういうことだ?

ラッパを持ったひよこ:トーナメントをイメージしてください。

はるひ  :ママが使ってますわ!

ふう   :(…………はるちゃん、それはトリートメントだよ……。…………あれ?)

ゆうすけ :トーナメントならわかるぞ。

ラッパを持ったひよこ:3日に1度、1回だけ戦う相手を決められるんですね。
           お互いにボクらを通して指名しあって、合致すればカード成立です。

ゆうすけ :……それだと、上手くカードができるとは限らないような気が……。

ラッパを持ったひよこ:その場合は、カードができなかった幼稚園同士で、
           バトルの希望がなくなるまで繰り返します。

ゆうすけ :ちょい待て。バトルしないって選択肢もあるってことか?

ふう   :……それだと、コンビニ持ってるとこは、引きこもるんじゃ……?

ケン   :言われてみれば、アニキとあねさんの言う通りっすね。

ラッパを持ったひよこ:バトルを申し込んだ相手がどことのバトルも希望してなければ、
           バトルの申し込みが優先されて、カードが成立します。

ケン   :アニキ、これなら、逃げてる奴を狩れるっすよ!

ゆうすけ :やっぱり、戦わせたがってる奴がいるわけだな?

ラッパを持ったひよこ:ただし、攻め込まれた側はお互いの人数を、5以内の同数で指定できます。
           1対1とか5対5とか、選べるわけですね。
           もちろん、人数内で誰が出撃するかは、リーダーがそれぞれ決定します。

ケン   :オマエ、アニキのこと無視してんじゃねーよ!

ラッパを持ったひよこ:連携技に優れたゆうすけさんなら、今のメンバーだけでも、
           あやめ、さくら、あじさい、どの幼稚園とも戦えるでしょう。

ゆうすけ :(そして、全てお見通し、と……。)

ケン   :ちっ、チクショー。また無視しやがった……。

ラッパを持ったひよこ:では、リーダーのゆうすけさん。対戦相手を指名してください。

はるひ  :じごくのはてまで、ゆうさまについていきますわよ。

アキラ&ふう:……。

ゆうすけ :……ああ。ありがとう。

ケン   :アニキ、ここはドンと決めちゃってください。

ラッパを持ったひよこ:ゆうすけさん、対戦相手を指名してください。

ゆうすけ :(俺の決断は……。)


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