第51話・



みつばは、旅芸人から転職することにした。



ダーマ神官
「みつばは武闘家になりたいと申すのじゃな?
みつば
「いいえ」
ダーマ神官
「ならば、どの職業になりたいのじゃ。
ダーマ神官
「みつばは魔法使いになりたいと申すのじゃな?
みつば
「はい」



みつばは魔法使いに転職した!



ダーマ神官
「新たな職業になり、装備も変わっておるじゃろう。
 見直しをおこたらぬようにな。」



何も変わっていなかった!



さて、この選択、ただパーティーの魔法能力を上げるためのものではない。
前提として、装備禁止プレイでは、いくつかの職業につくことができない。
まず、妖精の杖が装備できないので、魔法使いの秘伝書を入手できない。
だが、月の波動は弱いので、そんなものは微々たる問題だ。

問題は、ドラゴン斬りが仕えないので、バトルマスターになれないこと。
最も攻撃力の高いバトルマスターになれないのは、大きな痛手だ。
しかもバトルマスターの闘魂スキルでは、HPと力が大幅に上げられるが、それもない。
そして、地味に困るのが、ポイズンダガーが仕えないので、レンジャーになれないこと。
器用さの大幅上昇はあきらめるにしても、地味に強力なステルスが使えないのは痛い。


話を、みつばの転職に戻そう。
上級職の中でも、賢者はゲーム終盤、スーパースターはクリア後にしか転職できない。
となると、選択肢はパラディンと魔法戦士しか残らない。
そして、パラディンは船を入手した後、グビアナ以降でないと転職できない。
したがって、上級職になるとすれば、魔法戦士しかないのだ。

この魔法戦士、フォースで属性を付加する能力は、奥義書を得るまではぶっちゃけ微妙。
しかし、戦闘能力に劣る装備禁止プレイでは、強力な力を発揮する。
なんと、たった10のスキルポイントで力が常時10アップし、
22ポイントまで使えば、身の守りが常時20もアップ!
戦士の場合は、力が常時10アップするためには16ポイント、
身の守りが常時20アップするためには、40ポイントのスキルポイントが必要。

戦士は56ポイントで力が常時30もアップするので一概には比べられないが、
転職序盤に関して言えば、魔法戦士の方が強いのだ。

そして、ダーマの神殿にいた、派手な格好の魔法戦士に話しかける。



スカリオ
「魔法戦士は、エレメンタルパワーを自由に操る聖なる騎士さ。
 そして、フォースをまとい……。華麗に!
 そして、鮮やかに魔物を葬る上級職業なのさ!



フォース……暗黒面に堕ちたりしないだろうな。



スカリオ
「なかなか美しい目をしているね。
 キミを魔法戦士にしてあげてもいいけど……。どうする?」
みつば
「いいえ」
スカリオ
「人の親切を断るなんて、あ〜らら、かわいくない子だな。
 キミ、後悔しても知らないよ。」



結局、受けることに。



スカリオ
「いい返事だね。ボクはスカリオ。
 まず、キミにはトレーニングをこなしてもらうよ。
 魔法戦士になるには、まず、大自然に眠るパワーを使いこなすことさ。
 そしたら、フォースを宿せるよ。
 なに、カンタンなことさ。魔結界を張って、メタルスライムを3匹倒せばいいだけだよ。
 ただし、魔結界を張った人がとどめをささないとダメだからね。
 そこんとこ、よく気をつけておくれよ。
 魔結界を張ると、自然界のパワーを集めることができるのさ。
 フフン、キミもやってみるかい?」
みつば
「いいえ」
スカリオ
「そうか……。わかったよ。所詮、キミとはわかりあえない運命にあるらしいね。
 そんなにあっさり断るなんて、ボクの心はキズついたよ……。
 もういい。ほうっておいてくれ。」



結局、受けることに。



スカリオ
「ああ……。いいね。いい返事だ。
 これができたら、キミも魔法戦士の一員だよ。
 ボクが考えたトレーニングに全力で取り組むキミのすがた……。
 想像するだけでゾクゾクするよ。」



クエスト109『フォースイメージ』を受注した!
さて、このクエスト、お察しの通り、めちゃめちゃ難しい。
まず、メタルスライムと遭遇するのが難しい。倒すのが難しい。
そして、魔結界を張ってターンとMPを消費、
さらに、魔結界を張った人が倒さないとカウントされない。
しかも、魔結界は魔法使いが8ポイントのスキルポイントを消費しないと覚えないため、
全員が覚えて挑むという荒業も使いづらい。戦士系のキャラが、
序盤に魔法系スキルに8ポイントも割り振ると、すぐにでも悪いほうに響くのだ。
元々、魔結界は消費MPが5と高く、素早いがMPが低い武闘家で挑むのも難しい。
おまけに、店禁止プレイではせいすいが手に入りにくく、
下手に後ろから当たろうと姿を消すことすら、痛い出費になる。


だが、秘策があるのだ。
その秘策とは……。



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