第41話・



みつばたちは、夜のベクセリアで、エリザの幽霊を見つけた!



エリザ
「アハハ。私、死んじゃいました。
 ……って、もしかしなくても、私のことが見えるんですね!?
 すご〜い! どこかふつうの人とちがうと思ってたけど、
 みつばさん、れーのう者だったんだ。
 はぁ〜、よかったぁ。みつばさんがいてくれれば、なんとかなるかも……。
 えーっと、おねがいなんですけど、ルーくんを立ち直らせるために、
 協力してもらえませんか?
 このままじゃ、ルーくんダメになっちゃうと思うんです。
 だから、おねがいしますっ!」
みつば
「いいえ」
エリザ
「そうですよね。立ち直らせようにも、研究室から出てこないんじゃ、
 どうしようもないですもんね。
 でも、そのことならだいじょうぶ。この私にまかせてください!
 とにかく、まずはルーくんのとこに行ってみてください。」



エリザの言う通りに扉をノックすると、ルーフィンが出てきた。
ルーフィンは、エリザのマネをするなと怒ったが



エリザ
「みつばさん。私の最期の言葉として、ルーくんに伝えてください。
 ルーくんが病魔を封印したことで救われた人たちに会ってほしいと言ってたって。
みつば
「いいえ」
エリザ
「ここまできて、そんなイジワル言わないでくださいよー。
 もう一度お願いしますから。」



みつばは、エリザの言葉をルーフィンに伝えた。



ルーフィン
「エリザがそんなことを……でも、僕は誰が病気になってたかも知らない。
 あのときは、お義父さんを見返すことばかりに気を取られてて……。
 …………。みつばさん、今から私を、病気に苦しんでた人たちの所へ
 連れて行ってください。今さらですが、どんな人たちが流行り病にかかって、
 どんな思いを抱えていたか、知りたいんです。
 それを知れば、病気になったエリザが、どんな気持ちでいたかわかると思うから……。」
エリザ
「私からもお願いします。きっと、それが必要なことなんです。」



ルーフィンを一緒に連れて行きますか?
みつば
「いいえ」



エリザ
「そんなイジワル言わないで、おねがいしますよぅ!」



この女、ルーフィンもこうやって落としたに違いない。
みつばたちは、ルーフィンと、ルーフィンには見えないけれどエリザの幽霊を連れて、
病気になっていた人たちを訪ねて回る。
途中、病気が治ったバニーガールに、お礼のぱふぱふを迫られて、
うろたえるルーフィンと激怒するエリザ。
町の人たちの話を聞いたことで、ルーフィンもエリザの言いたかったことがわかり、
これからは前向きに生きていけそうだ。



エリザ
「ルーくんを助けてくれて、本当にありがとうございます。
 おかげで私、死んでるのに、自分の夢をかなえることができちゃいました。
 ルーくんのすごいところを町のみんなに知ってもらうこと。
 ……そして、ルーくんに、この町を好きになってもらうkと。
 それが私の夢でしたから。」



エリザの体が光に包まれる。



エリザ
「あわわわっ! もう時間みたい。
 それじゃあ、これでお別れです。どうかお元気で……。」



光と共に、エリザの姿が消えた。

第40話 へ
第42話 へ

トップページへ