第25話・おばあさんといっしょ



みつばたちは、部屋を飛び出したフィオーネの後を追う。



フィオーネ
「みつばさま……!
 私(わたくし)、お話したいことがあるのです。」



大きな声では言えないので、部屋で話すと言うフィオーネ。
みつばたちは、部屋でフィオーネ姫の話を聞くことにした。



フィオーネ
「実は私、ルディアノ王国のことを耳にしたことがあるのです。
 昔、ばあやが歌ってくれたわらべ歌の中に、ルディアノという国の名前が出てきたのです。
 もしかしたら、その歌が何か手がかりになるかもしれません……!
 ばあやは今、彼女のふるさと、エラフィタの村にいます。」



フィオーネはエラフィタの位置を教えてくれたが、もちろん、すでに行ったことがある。



フィオーネ
「あの黒騎士は、父の言うような悪い人ではありません。
 そんな気がしてならないのです……。
 みつばさま……。
 どうか、あの方のお力になってかげてください……。」



様付けされて悪い気はしない。
力になってあげよう。

さて、一応の脅威が去ったところで、セントシュタインの城の人たちに話を聞いて回る。
例の、兵士長の側で寝ていたホモに話しかけてみると……。



兵士
「兵士長の側で寝れるなんて、ボクは今、最高に幸せですっ!
 ……でも、ボクには兵士長の傷が日に日に癒えていくのがわかる……。
 この幸せも、あとわずかなのです。」



だめだこいつ、早くなんとかしないと……。



その後、町のあらくれに話を聞いてみると……。



あらくれ
「おう、聞いたぞ!
 アンタ、あの黒騎士を倒しに行ったんだってな。
 オレは黒騎士とあの大地震が何か関係があるんじゃないかと踏んでるんだが、
 やっぱ関係あったか?」
みつば
「はい」
あらくれ
「なんだって!? 黒騎士のヤツはあの大地震で目が覚めたってのか!
 なんておねぼうさんなんだ……!」



その発想はなかったわ。

その後、エラフィタに行くも、着いたのは夜になってからだった。
例のばあやがすでに眠っていたので、宿で一泊してから話を聞く。
そして、例のばあや(ソナばあさんというらしい)に、わらべ歌を聞いた。
なお、一緒にいたクロエばあさんが合いの手を入れてくれる。



ソナばあさん
「ヤミに潜んだ魔物を狩りに 黒バラの〜騎士立ち上がる。
 見事魔物を討ち滅ぼせば しらゆり姫と結ばれる〜♪
 騎士の帰りを待ちかねて 城中みんなで宴の準備。」
クロエばあさん
「あ、ソーレ♪ それから騎士様どうなった?」
ソナばあさん
「北ゆく鳥よ 伝えておくれ
 ルディアノで〜待つ しらゆり姫に♪
 黒バラ散ったと 伝えておくれ」
クロエばあさん
「北ゆく鳥よ 伝えておくれ
 黒バラ散ったと 伝えておくれ」



百合姫とか薔薇とか凄い歌だなオイ。
ともあれ、早い話が、ルディアノは北にあるということらしい。
もちろん、知ってるけど。

みつばたちは、エラフィタを出て北へと向かうことにした。そのとき……。




「だ…誰かぁっ、助けてくれえぇ!」



村の中で悲鳴が聞こえた。みつばたちは、悲鳴が聞こえた方へと向かう。


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