第24話・



みつばたちは、湖畔でなぞの黒騎士を倒した!



なぞの黒騎士
「……なにゆえ……
 なにゆえ姫君はキサマのような者を私のもとへ遣わした……。
 メリア姫は、もう、私のことを……。
 あのとき交わした約束は、偽りだったというのか……!」
サンディ
「ねえ、みつば。この騎士キモくない? メリアって、誰?
 確か……あの姫の名前はフィオーネ……。
 メリアなんて名前じゃないんですケド。」
なぞの黒騎士
「そ…それは、まことか……っ!?」
サンディ
「キャーッ! なに!?
 なんでアタシが見えんのぉ!?
 マジ、ビックリしたんですケドッ!」
なぞの黒騎士
「なあ、教えてくれ……。
 あの城にいたのは、メリア姫ではなく、別の者だったというのは本当か?」
みつば
「いいえ」
なぞの黒騎士
「だが、私ははっきり聞いたぞ。
 あの城にいた姫君の名がメリアではない、と……。」
なぞの黒騎士
「なあ、教えてくれ……。
 あの城にいたのは、メリア姫ではなく、別の者だったというのは本当か?」



話が進みそうに無いので、正直に答える。



なぞの黒騎士
「なんてことだ……。あの姫君はメリア姫ではなかったのか……。
 言われてみれば……。彼女はルディアノ王家に代々伝わる、
 あの首飾りをしていなかった……。
 ……………………。
 私は深い眠りについていた……。
 そして、あの大地震と共に、何かから解き放たれるように、
 この見知らぬ地で目覚めたのだ。
 しかし、そのときの私は、自分が何者かわからないほど記憶を失っていた……。
 そんな折、あの異国の姫を見かけ、自分と……メリア姫のことを思い出したのだ。
 ……私の名はレオコーン。
 ……そして、メリア姫というのは、我が祖国、ルディアノ王国の姫。
 私とメリア姫は永遠の愛を誓い、祖国での婚礼を控えていた仲だった……。」



童顔のお姫様が好きなロリコーンじゃなくて、レオコーンだったのか。
てっきり……。




サンディ
「じゃあ、なに? ぶっちゃけ、この黒騎士は、フィオーネ姫と
 元カノを間違えちゃったワケ?
 どんだけ似てたのよ。フィオーネ姫とメリア姫ってー。
レオコーン
「……いずれにせよ、私は自らの過ちを正すため、今一度あの城へ行かねばなるまいな……。
サンディ
「ねえ、みつば。止めた方がいいよ。またややこしくなるだけだって。
レオコーン
「ややこしくなる? ……それもそうだな。
 では、そなたらの方から城の者へ伝えておいてくれないか?
 もう城へは近づかない、と……。
 ルディアノ城では、きっと本当のメリア姫が私の帰りを待っているはず……。



いや、いなかったけど……。



レオコーン
「私はルディアノを探すとしよう。」



黒騎士は去っていった。
みつばたちは、ひとまずセントシュタインへと戻る。

セントシュタインの玉座には、王様、お妃様、側にはお姫様の姿もあった。
王様たちにレオコーンのことを話すと……。



王様
「お主はその言葉をそっくり信じて帰ってきたのかっ!
 そんなもの、口からでまかせに決まっておろう!」



レオコーンの言葉を信じようとしない王様は、
黒騎士を倒すまで、褒美はお預けだと言う。
すると、王様への非難の言葉を残し、
フィオーネ姫は凄い勢いで走り去ってしまった。
みつばたちは、フィオーネの後を追う。


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