第127話・



きりのついたところで、ひとまず態勢を整えることに。
みくは、レベル28の盗賊に転職した。
戦士時代にためたスキルポイントで、素手スキルに30ポイントまで割り振り、
みくは正拳突きを覚えた! さらに、素手時の身かわし率が4%上がった!
みつばもいったん武闘家に転職し、戦士時代にためたスキルポイントを、素手スキルに18ポイントまで割り振る。
みつばはかまいたちを覚えた! さらに、素手時の会心率が上がった!
みつばは超新星と覚醒せし者の称号を手に入れた。
ていうか、超新星ってやばいんじゃ……。
そして、みつばはレベル1の武闘家に転職。

途中、立ち寄ったグビアナ城下町の兵士詰め所のタンスから、けがわのフードを手に入れた。
こんな砂漠で、何に使うんだ……?
その直後、ダンスホールのタンスからも、けがわのフードが……。
グビアナの人って一体……。

素材集めで数日経過した後、夜のナザム村へ。
夜の教会では、寄り合いが行われていた。すみっこには、ティルもいる。
教会の中にある墓で、墓参り(?)をしているおばあさんに話を聞くと……。



おばあさん
「この村はな……。かつて、滅びかけたことがあったらしいんじゃ。
 ある日、よそ者の男を、村の娘が連れてきおってな。その男のせいだと言われておる。
 じゃが、その男には翼が生えていたという話もあってな。どこまで信じてよいのか……。」



覚悟を決めて、村長に話しかける。



村長
「来たか……。」



何日もすっぽかしてたがな。



村長
「おぬしに聞きたいことというのは、他でもない。黒いドラゴンのことだ。
 黒いドラゴンが現れ、そして、おぬしがこのナザムに落ちてきた。これがどういうことか……。」



心臓には毛が生えてる裏切り者の天使にはげしく攻撃されました。



村長
「さあ、答えてもらおう! おぬしとあの黒いドラゴンには、何か関係があるのではないのか?」
みつば
「いいえ」
村長
「……ほう。おぬしは、黒いドラゴンに襲われて、この村に流れ着いたと、そう言うのだな。」
村人
「そんなこと信じらんねえ! ドラゴンにやられて生きてるなんざ、あありえねえべよっ。」
村人
「だいたい、よそ者の言うことだよ? ウソをついてるに決まってるさっ。」
村長
「おぬしが、あの黒いドラゴンの仲間であるという可能性も、わしらは考えねばならんのだよ!」



だったらこんなとこ呼ぶなよ。



ティル
「ちょっと、ちょっと待ってよ!
 みつばさんの言うことを、なんでみんな信じてあげないのさ!」
村長
「……よそ者だからだ。」
ティル
「よそ者よそ者って、そればかり! もういいっ、もういいよっ!!」



ティルは、走り去っていった。



村長
「あの黒いドラゴンは、ドミールの方角へ向かったように見えたが……。
 かの地にいるという、空の英雄グレイナルならいざ知らず、ただの人間に何ができる。
 グレイナルの助けを借りれば望みもあるかもしれんが、それも叶わぬことなのだ。
 とにかく、何事も起こらぬうちに、この村から出て行ってくれ。」



お前がこの村に留まれって言ったんだろ!



ともあれ、その後も教会で情報を集める。



村長
「ティルは、この村に引き取られてきたばかりで、なじんでおらんだけだ。
 自分をよそ者と感じているのだろう。だから、同じよそ者のおぬしに、妙に肩入れしているのだ。
 ティルのヤツが、おぬしに余計なことを言わなければいいのだがな……。」



村人
「空の英雄グレイナルに、あの黒いドラゴンのことを伝えられりゃなあ……。
 だが、ドミール火山に行くには、村の西にある、底なしの谷……。竜の門を越えなきゃならないんだ。
 はるか昔は谷を越えられたらしいが、今じゃ、そんなことはできやしないぜ。」



そして、村の入り口で、いままでずっと無言だった村人に話を聞くと……。



村人
「ティルのヤツが、泣きながら村の外へ出て行ったぞ。おおかた、希望の泉に行ったんだろう。
 何かあると、すぐにあそこに隠れるからな、ティルのヤツは。放っておけばいいさ。
 希望の泉はどこかだと? 村の北の橋を渡って、さらに北に行けば見つかるだろうよ。」



昔行ったあそこか。
よくもまあ、あんな敵が強いところを、あそこまで行けるものである。
みつばたちは、ティルの後を追う。


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