第06話・演奏!?
時間は少しさかのぼる。
唯と和は、掲示板に貼られた軽音楽部のポスターを眺めていた。
『軽音楽部 一緒にバンドやりませんか? ギタリスト募集!!』
和
「ほら、何かバンドとかするみたいよ?」
唯
「バンドっていったら、川相」
和
「それはバント」
唯
「ぼんばでぃぼー」
和
「それは坂東」
唯
「えー? 私ギターなんて弾けないよ…」
和
「じゃ、何なら弾けるの?」
唯
「く…口笛?」
和
「……外で吹かないでよ」
そして、唯は酒場の2階へ。
唯
「ここか〜〜…入ったばかりで言いにくいけど…やっぱり辞めるって言おう
…軽音部ってどんな人がいるのかな? ……さっきから何話してるんだろ?」
紬
「そういえば、さっきからあそこに誰か……」
律
「確保ーーっ!!」
唯
「ひいっ!?」
律は、物陰から様子を伺っていた女の子を、得意のチョークで捕獲した。
律
「あ、もしかしてあなた、入部希望の平沢唯さんじゃない?」
紬
「まあ! 4人揃ったわね!」
澪
「なん……だと……」
律
「ギターがすごくうまいんだよね!? 来てくれるの待ってたよー!!」
唯
(なんかあらぬ尾ヒレがついてる!?)
紬
「部員が4人いないとパーティーとして認められなくて、
1ヶ月以内にあと1人集まらなかったら、廃部になるところだったんです」
律
「本当に入部してくれてありがとう!」
唯
(ますます言いづらいー!)
結局、唯は正直に辞めたいと告げることに。
律
「え…? 辞めるって言いに来たの?」
唯
「も…もっと違う楽器やるんだと思って…」
紬
「え? じゃあ、何なら出来るの?」
唯
「く、口笛っ!!」
律
「じゃ、吹いてみせ…」
唯
「ごめんなさい。吹けません」
紬
「え?」
そして……。
紬
「他に入りたい部活とかあるの?」
唯
「う、ううん。特には…」
律
「それならさ、私たちの演奏一度聞いてから、入部するかどうか判断しない?」
唯
「え? 演奏してくれるの?」
澪
「楽器はないけどな」
そして演奏がはじまった……!
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