第05話・入部!?





勝手に魔王討伐の届けを出した律をとっちめるべく、澪はルイーダの店へ。
1階に律がいないことを見届けると、2階へと駆け上がる!
酒場の2階の一角では、紬が優雅に紅茶を飲んでいた。




「律のバカはどこだっ!!!?」

インドの山奥に修行に行く って言ってたわよ」

「あいつは両津勘吉か!?」

「澪ちゃんもお茶どうぞー」



そこに、タイミングよく律が帰ってきた。




「何すんだよ律ーーっ!!!」

「いや、申請とか出してなかったら、澪すげー怒るじゃん」

「やっぱりお前のせいかぁぁ!!」



澪は律を捕まえ、律の得意技でもある チョーキング を決める。





「……ぐ…ぐるじい……ていうか、ギブ……」




画面の文字が黄色くなった辺りで、律はようやく解放された。




「本当に申請出す奴があるかっ!
 お前のせいで、魔王を倒さなきゃいけなくなったじゃないか!」

「ちょっと頑張れば、魔王なんて余裕余裕」

「んなわけないだろ!!!」

「澪っ!! あのときの約束は嘘だったのか!?
  私が武闘家、澪が勇者でずっとパーティー組もうって!!

「律…」

「それで魔王を倒したら、ギャラは7:3ねって」

「捏造するな!!」

「ム、ムギはどう思う!?」

「ムギも何とか言ってやってくれ!」

(……魔王を倒す旅……生死を賭けた旅で、深まった友情はいつしか愛情に……
 やがて、2人は夜の宿屋で愛を……ハァハァ……)


(超うっとりしてるーー!? 煤i ̄口 ̄; )

「本人同士がいいなら、いいんじゃないでしょうかっ」

「本人がよくないって言ってるんだよー!!!」



澪はますますいきりたった!




「そもそも、3人で魔王倒しても、
 軽音部の存続には1人足りないだろ!!」

「そういえば、さっきからあそこに誰か……」

「確保ーーっ!!」

「ひいっ!?」



律は、物陰から様子を伺っていた女の子を、得意のチョークで捕獲した。




「あ、もしかしてあなた、入部希望の平沢唯さんじゃない?」

「まあ! 4人揃ったわね!」

「なん……だと……」






軽音部の廃部まで、あと30日。


第04話へ
第06話へ

トップページへ