コーヒーブレイク・第1話





ほぼ一本道シナリオです。
ボスがミノタウロスだとわかった時点で逃げるのも一応アリだったんですが、
結局正面から対決することになりました。

シナリオ上の重要ポイントは三つあります。第一のポイントは敵の正体がわからない点、
第二のポイントは敵の位置がわからない点、第三のポイントは敵が強すぎる点です。

第一のポイントは、全員セージのパーティーだけあって、ぎりぎりでクリアしました。
ちょっと難度が高すぎた感もありますが。やはり、失敗時の救済が難しい知識判定は、
目標値を低めに設定しておくのがいいようです。

第二と第三のポイントはセットなんですけど、
実は、敵の位置がわかった時点(具体的には、足跡を判別した洞窟入り口)で、
足の速いフアナを見張りに残して洞窟の外の道に罠を仕掛けたりという作戦も
可能だったんですよね。罠設置ができるレンジャーが一応2人いますから。
それをしなかったのは、罠の効果と陣形が崩れるリスクを考量したのと、
正面からやり合ってもなんとか勝てるという計算があったからでしょう。

ミノタウロスは完全版に載っている6レベルのモンスターの中ではおそらく最弱です。
複数攻撃や魔法がありませんし、知能も低いですから
(例えば、本家リプレイの第1部パーティーも、かなり低いレベルで倒しています。
犠牲者が出なかったのは幸運ですが。)。
しかも、完全版になって、攻撃オプションの強打が増えてますからね。
しかし、唯一、レベルの低い相手に威力を発揮するなぎ払いだけは封印しました。
これを使わせると話にならないので。
1〜2レベルの集団と6レベルでは、ちょっと危険すぎます。

このパーティー、前衛の筋力が10・13・18と、そんなに高くないんですよね。
3人の平均は14以下になりますし。生命力こそ12・22・17と2人高いんですが、
基本的に軽い鎧しか装備できませんし、やはり白兵戦は弱くなる、と。
戦術的には、フィーエルの魔法を隠し芸化して(本家リプレイ4〜5部のラーン参照)、
専業ファイターにした方が当然強いんですけどね。

さて、ミノタウロスに対してはPCの攻撃が全く当たらないこともないので、
序盤にクリティカルが出ればもっとあっさり倒せる相手の筈でした
(計算上は、1人1回当たり5%弱の確率で、当たって回るんです。)。
しかし、実際はダメージの目が振るわず。魔法はことごとく抵抗され、
決定打を与えられないまま主力のフィーエルが倒れるという苦しい展開に。
特筆すべきはファイターが残り1人になってからディースの大活躍でした。

では、ここで検証してみましょう。
PCが残り3人(レイディア・オルフ・ディース)になってからのミノタウロス対ディース。
回避専念なら出目6以上で回避可能。5回連続で回避に成功する確率は約19.6%。
これだけなら5回に1回は出る計算
(戦士は3人いますので、実質40%くらいは出ると思います。)。
その後、残り2人になって、前衛のディースしか狙われなくなります。
(ディースは応急手当ができないので、応急手当のできるレイディアを守らないといけません。)
通常の回避なので出目8以上で回避可能。
これに5回連続で成功する確率はなんと約1.3%!
そして、以上2つの条件をともに充たす確率は約0.3%!
他のメンバーは戦闘能力が低いので、他のメンバーが同じことをできる確率と合計しても、
1%未満になると思います。まあ、序盤は戦士2人があっさり倒れましたし、
終盤もディース攻撃はミスばかりでしたから、出目がよかったとはいえませんが
(ディースが終盤に回避で出した6ゾロが序盤の攻撃で出てれば、
もっと楽に勝てていたわけで)。

『ソード・ワールド』なのにシステム上メイスがやたら強いので、
『メイス・ワールド』と揶揄されることもあるようですが、
強敵相手にはやっぱりソードですね。
レベル差の影響で敵の防御点が鉄壁になってしまう以上、
クリティカル率の差は大きいです。全員の武器が剣だったら、
序盤で回ってもっとあっさり勝ててた筈ですから。

ちなみに、シナリオのモチーフはもちろんアリアドネの糸玉です。
ていうか、このゲームのミノタウロス自体、それが原作なわけですけどね。
さて、100回に1回起こらない奇跡的な出目を披露してくれたパーティーは、
これからどんなことをやらかしてくれるんでしょうか。どうぞご期待下さい。


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