虜の姫








G   M:マリアンヌがいた屋敷。2階の鏡台の前で。

マリアンヌ:……退屈じゃのう……退屈じゃ……。

G   M:鏡台の前に座ったマリアンヌが、
      既に数百回は読み返した本を暇つぶしに読んでいると、
      鏡の向こうに映像があらわれます。いつもの老戦士ですね。
      何度見ても額に水晶が無いですし、蛮族なのは間違いないでしょう。

マリアンヌ:おお!

G   M:老戦士は何か語りかけてきますが。音声がないので、よくわかりません。

マリアンヌ:……ぬぅ……見たところ、敵意は無いようであるが……。

G   M:恭しく一礼し、老戦士は鏡に何か被せます。
      映像は途絶え、普通の鏡のように、落胆したマリアンヌの表情が映ります。
      思えば、蛮族の反乱を伝えてきたのが、父親の最後の連絡となりました。

マリアンヌ:……連絡が来ぬということは……父上はもう、生きてはおるまい……。

G   M:生きてさえいれば、ロケーションで手鏡は奪還できるはずですからね。

マリアンヌ:……父上の友人が生き残っておって、その召し使いが我を探しておるのか?

G   M:500年経っているので可能性は薄いですが、不可能ではありません。

マリアンヌ:じゃが、この500年、カストゥール人の姿は一度も映らなんだ。

G   M:長いこと、屋敷の鍵でもある鏡が蛮族の手に落ちていたのは確かでしょうね。

マリアンヌ:よもや、反乱が成功するはずなどないであろうが……。
      しかし、500年も誰も来ぬとは……。

G   M:父親は秘密主義者でしたから、本人が急死したとしたら、あり得ることです。

マリアンヌ:……大魔法使いの助けを待つばかりか……我は絵本のお姫様じゃな……。

G   M:来るのは大魔法使いか、あるいは悪いドラゴンか。
      どちらにせよ、父親の望んだ通りに動くとは限りません。
      その研究を狙っていた者も多かったそうですからね。

マリアンヌ:……そうなったとき、我はどうすればよいのじゃ?





第12話コーヒーブレイク へ
ステータス13 へ

トップページへ