ELF OR HUMANS 脱衣じゃん!?








前回の冒険で得た経験点は、3015点+各自の1ゾロ分でした。
某バブリーズリプレイと同じく、高い経験点を与えるルールを採用していますので、
最大の障害6レベル×500点+モンスターの経験点で3015点になります。
なお、難易度7のセージチェックがありましたが、障害とはみなしません。






レイディア:なんで私だけ二つ名に「?」が付いてるんすかー!?

ディース :お前が自分の働きだけ誇張して話すからだろ。

オルフ  :それはディース君もですよ。君は実際に撃墜したからいいんですが。

トゥエリ :(多分、レイディアさんは普段のほら吹きのしっぺ返しですね。)

フアナ  :……レイレイは、普段の言動の積み重ねがたくさんあるから……。

トゥエリ :(言動に遠慮というものがないですね、この人は。)

レイディア:うー。でもレイレイって呼ぶなー。あと、レイって呼ばれるのも嫌いだー。

フアナ  :……南斗……水鳥拳……。

トゥエリ :レイディアさん、そう呼ばれるの嫌いでしたよネ。

ディース :どうした? 昔なんかあったのか?

フアナ  :(ディースのスネを蹴りつつ)……野暮なことは、聞かないであげて。

ディース :いて! わかったよ。悪かったな。

オルフ  :色々あったんですねぇ。

G   M:ともあれ、成長申告どうぞ。

レイディア:ソーサラーが2レベルになった。
      天才的な魔法にますます磨きがかかったわ。

フアナ  :セージを2にして…新しくシーフ1…取った。
      ……これで前にも出られる。

トゥエリ :ソーサラーを2に上昇しましたヨ。

オルフ  :わたくしはプリーストを2レベルにし、セージを3レベルに。
      戦闘技能は、今回は他の方にお任せしましょう。

ディース :ソーサラーを2レベルに上げるぜ。
      これでまた一歩魔法戦士っぽくなったな。
      で、本格的な魔法戦士を目指して、鎧をソフトレザーに。
      普段使う武器もメイジスタッフに。どうせ打撃力3しか違わねーし。

レイディア:打撃力3……。期待値の差が0.5でクリティカル率も低いから、
      持ち変える手間を考えたらそんなもんっすね。

トゥエリ :(むしろ、なぜ今まで魔法の使えないハード・レザーだったんですか?)

フィーエル:レイモンドさんと同じで、ソーサラーを2レベルに。

レイディア:レイディアだってば。(泣)






G   M:さて、しばらく仕事がないわけですが、その間の話を。場所は冒険者の店。

ディース :パンパカパーン! 第1回、仁義なきパーティーゲーム大会!

トゥエリ :急になんなんデスか。

フアナ  :……?

フィーエル:あうー。

オルフ  :それにしても、ここにフィーエル君がいるのは珍しいですね。

フィーエル:あう。ディースさん、呼ばれた。

レイディア:他のお客さんに迷惑だから、よそでやってもらえる?

ディース :ちっちっちっ、あめーな。

レイディア:何が甘いっていうのよ?

フアナ  :……あまーい……。

ディース :そう言われると思って、店の半分は貸切りにしてある。

オルフ  :おお!

トゥエリ :ずいぶんと豪気な話デスね。むしろ、どんだけ騒ぐ気デスか。

ディース :全部借り切ると、店の営業に支障が出るしな。

トゥエリ :(中途半端な気の遣い方ですね……。)

レイディア:ていうか、全借りは無理じゃない?

フアナ  :……半端者……。

ディース :悪かったな!

レイディア:そんなにお金あるんだったら私におごりなさいよ。

ディース :いや、俺、元々金あんま持ってねーし。

トゥエリ :しかし、半分とはいえ、貸切りはお金かかりませんカ?

レイディア:ていうか、お金ないんだったら変な期待させないでよ。

トゥエリ :無駄遣いはよくないデスよ。

ディース :心配すんな。どうせ親の金だ。

レイディア:なお悪いわ!!

トゥエリ :まったく、この人ときたら……。

フィーエル:あうー。

オルフ  :店の半分を借り切ってまで、どういったゲームをするわけですか?

ディース :よくぞ聞いてくれた。

フアナ  :……3行で説明して……。

ディース :そう焦るなって。ここに1個のサイコロがある。
      そんでだな、誰が、どこで、どんな格好で、誰と、何をした、っていう
      5つの項目に、それぞれ俺らが前もって好きなこと書いとくわけ。
      そんでな、全部決まった後でサイコロ振ってだな、
      出た目に従って文章作って、その文章どおりのことをする。

フアナ  :……多い……ノータリン……。

トゥエリ :ノー……何デスか?

レイディア:ふん。私にかかれば楽勝よ。ノークレームノーリターンのことね。

フアナ  :……ジェネレーションギャップ……これだからティーンエイジャーは……。

トゥエリ :なんか落ち込んでますヨ?

レイディア:(え、もしかして違った!?) ふん。ほっときなさい。

ディース :もちろん、できた文章には必ず従うこと。

オルフ  :それはリスクが高すぎるように思えるのですが。

ディース :仕方ねーな。なら、実行できねーときは、この場で3枚脱ぐ。

トゥエリ :(それが本音ですか。)

オルフ  :(なるほど。事実上、男性が有利なわけですね。)

フィーエル:あう!

レイディア:ふん。くだらないわね。私は降りるから。

ディース :そんなつれないこと言うなよなー。俺ら仲間じゃん。

レイディア:仕事とプライベートは別よ。

ディース :で、リーダーが『取ってきた』古代王国の秘宝の件だけど。

レイディア:だっ、誰に聞いたのよっ!? さてはあんたが!

トゥエリ :わ、私じゃないデスからね!

フィーエル:あ、あうー?

フアナ  :(普通に考えたら、寮の男子だよ。見栄が関わったら、回転が鈍くなるよね。)

ディース :それは言えねーなー。

オルフ  :(その件でしたら、わたくしはトゥエリ君から聞いていますが。)

レイディア:吐きなさいよこのうすらボケ男子!

フアナ  :……うっすら……ぱー……。

トゥエリ :ひとまず、ディースさんの話を聞きましょうヨ。

ディース :あいつらが納得するような品を、撃墜王の俺抜きで取りにいけるわけ?

レイディア:ふん。もう持ってるから必要ないわ。

ディース :あ、あくまでそう来るわけか。この野郎……。

トゥエリ :(そりゃ、あくまでそう来るでしょうね。)

フアナ  :……当たり前■の……クラッカー……。

レイディア:持ってるもんは持ってるのよ。あと、野郎じゃないし。

フィーエル:あう。野郎、違う。メス。

オルフ  :はは。通例として、人間の性別にその単語は使いませんよ。

レイディア:……誰が雌豚よっ!

フィーエル:あ、あうー。ごめんなさい。

トゥエリ :(しかも、ノリに任せてごまかす気デスよ。)

フアナ  :(あの女、語彙に品がないよね。)

ディース :俺が手伝わなきゃ、手に入らねーんじゃね?

レイディア:ていうか、この人は一体何を言ってるのかしらね。

フアナ  :……今、持ってるのより……いい品物……探す……。

オルフ  :なるほど。より深い納得を、というわけですか。

フアナ  :……そのためには……ディースのゴキブリ並みの生命力が、必要。

レイディア:確かにそうね……。

ディース :そんな理由で説得や納得するなよ!

オルフ  :敵のファンからゴキブリ呼ばわりされるのは、俊足の一番打者の宿命ですよね。

ディース :お、おっさんもいけるクチか?

オルフ  :(いつの間にか、おっさんで定着してますね。)……はい、多少は。

フアナ  :……。

オルフ  :いずれにせよ、連帯感を培うために、日頃から仲良くということですね。

ディース :無理にとは言わねーけどな。ま、楽しくやろうぜ。

レイディア:そういうのを、無理に、って言うんだよ。

ディース :機転が効くお前と勝負したかったんだけど、自信ねーなら仕方ねーな。

レイディア:見え見えの挑発ね。

ディース :で、優秀な特待生様は、半べそで逃げるってーの?

レイディア:そんなの……受けて立つに決まってるじゃないの!!

トゥエリ :(ああ、この人は……。)

フィーエル:あう!

ディース :決まりだな。他にやらねーやついる? いねーよな。よし、やるぞ!

G   M:では、それを合図に隅の席から1人の男がやってきます。

フィーエル:こんばんは。

男    :? こんばんは……? ぼっちゃま、準備は整っています。

ディース :ご苦労。ああ、こいつはゲームのアシスタントだ。

フアナ  :……実はこの店……ターゲット以外は全て仕掛け人……。

ディース :違う違う。そんなんじゃねーよ!

レイディア:手回し良すぎ。ていうか、どっから連れて来たんだよ。

トゥエリ :……この顔は、表通りの商店の従業員の人デスね。

オルフ  :ということは、ディース君はその商店のお坊ちゃんということですか。

ディース :まあ、細かいことは抜きにしようぜ。

男    :それでは、ルールを説明させていただきます。まず……






ルールを説明すると、こんな感じです。
まず、ディースの用意した罫線入りの羊皮紙に、
各々が項目別に任意の言葉を書き込みます。羊皮紙の裏には番号が記されており、
それぞれの枠内がサイコロの番号に割り振られているわけです。
そこで決定した内容は、アシスタントにより別の羊皮紙に書き写されます。
そして、その羊皮紙に書いてある、サイコロを振って出た目の部分だけが、
全員に公開されます。(なお、サイコロによるイカサマ予防のため、
ディースが各項目に書き込む順番は一番最後です。)
サイコロで出た目を組み合わせて、完成した文章の内容を実行するというわけです。

早い話が、サイコロの各目に指示を割り振るわけですね。
サイコロで『いつどこで誰がゲーム』をやって、実行するわけです。






ディース :つまりは、1回その目が出るまでは、どんな罰ゲームかわかんねーわけだ。

トゥエリ :この人、いま、罰ゲームとか言いましたヨ。

レイディア:上等よ。あんたもさっさと書き込みなさい。

ディース :あと、集中攻撃を防ぐために、「誰が」の部分には自分の名前以外書けない。

フアナ  :……自分の名前プラス、目の前にいる人……っていうのは?

ディース :それもナシ。それ認めると道連れ戦法が使えるからな。

フアナ  :ちっ。

トゥエリ :この人、いま、舌打ちしましたヨ。

ディース :それと、他の項目で決められてることは、矛盾するから書き込めない。

トゥエリ :「誰が」と「誰と」は相互に例外なわけデスね。

ディース :そういうことになるな。

オルフ  :つまり、狙い撃ちは、「誰が」でなく「誰と」の項目でやれというわけですね。

ディース :ああ。そうだ。

レイディア:(そんなの、あいつを狙うに決まってんでしょうが!)






そして、全員が各項目に1つずつ書き込みました。
誰が何を書いたかは、文章の内容から推測するしかありません。
「誰が」の項目に各自の名前が1つずつあるか確認され、
アシスタントが全ての項目を書き写します。
サイコロはアシスタントが振ることで落ち着き、勝負が始まりました。
四角く切り抜かれたもう1枚の羊皮紙を使って、出た目の部分とそれに該当する文章が、
アシスタントにより示されることになります。
文章を実行できなかった場合は、その人は服を3枚脱がなければなりません。






ディース :言い忘れてたけど、「誰が」のサイコロを振るのは一番最後だ。

レイディア:ふん。まあ、その方が盛り上がるしね。

ディース :じゃあ行くぞ。スタートだ!






以後、出目はGMが解説します。






■第1戦






G   M:「どこで」の出目は6。文章は「自分の胸の中で」。

レイディア:つまりは、妄想で完結するわけね。

ディース :誰だよ、いきなり盛り下がること書いた奴は。

オルフ  :まあまあ。練習だと思って、とりあえず進めましょう。

ディース :それもそうだな。

G   M:「どんな格好で」の出目は4。文章は「女性の服を着て」。

トゥエリ :これは女性の仕業デスね。

オルフ  :つまり、女性陣には誰が書いたか特定できる、というわけですね。

フィーエル:あうー??

レイディア:消去法! 馬鹿はほっといて、とっとと先に進めるわよ。

G   M:「誰と」の出目は2。文章は「ディースと」。

ディース :ちっ、誰だよ!?

レイディア:(白々しく)さあねぇ、誰かしらぁ?

G   M:「何をした」の出目は6。文章は「土下座した」。

トゥエリ :(これは、発想がまんまレイディアさんですね。)

フアナ  :(発想が卑しいよね。)

ディース :あぶねー。あやうく道連れにされるとこだったぜ。

オルフ  :胸の中だけで済んで、助かりましたね。

G   M:「誰が」の出目は6。文章は「フィーエルが」。






・フィーエルが、自分の胸の中で、女性の服を着て、ディースと、土下座した。






レイディア:あははははは。女装癖女装癖!

フアナ  :……イケメンだけに……絵になってる……。うふふ。

ディース :笑えねーよ!

トゥエリ :これ、「自分の胸の中で」以外の部分が予想以上にえげつないデスね。

オルフ  :そこさえなければ実現していましたからね。

フィーエル:胸、中?

トゥエリ :……思いつめた顔をして、自分の胸を眺めてますネ。

レイディア:想像で、って意味だからね。胸の中でやるわけじゃないから。

フィーエル:あうー。レイシヲさん、服貸してー。

レイディア:だから、やらないでいいんだってば!

フィーエル:そうなの?

ディース :でも、ルールは絶対だ。シャクだけど、その場面を思い描け。

フィーエル:絵、描くの?

レイディア:違うって。……もうめんどいから脱ぎなさい。

フィーエル:あう。わかった。(おもむろに脱ぎながら)服、貸して。

レイディア:いや、脱ぐんなら脱ぐだけでいいから。

フィーエル:(おもむろに脱ぎながら)あう。わかった。

レイディア:ちょ……全部脱がないでいいから! 3枚だから!

トゥエリ :しかも、ここで脱ぐんデスか。

ディース :(顔がまんま女だから、どきっとするなー。)






結局、ここでまさかの3枚脱ぎが出ます。
フィーエルは、本人の選択により、靴、靴下、上着を脱ぎました。





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