漢字読み





漢字が読めず、仕方が無いので平仮名だけを読む。
小さな子供にはありがちな場面です。漢字を読めるのは大人だけの特権。
でも、もしも小さな頃から漢字が読めたなら。
その子は、周囲の子供から尊敬されるかもしれません。



『エリート狂想曲』



かねだはじめが使用する、情報系レベル3の夜想曲(ノクターン)です。
あらゆる漢字を理解し、書くことすらできます。
なお、この能力は無意識かつ自動的に発現します。
もっとも、大人ならば普通にできることですので、レベルは3にとどまります。
もちろん、ただ1人が漢字を書けたところで、周囲は誰も読むことができません。
しかし、この能力には大きな使い道があります。
その理由が、執政官が日本語復古運動の一環として始めた、データベースへのアクセスに
漢字の読解を必要とするシステムです。もちろん、外国人に対するウケは悪いのですが。
そして、その機能は、実は少年用の『リトルグラフ』ですらロックされていません。
逆に言えば、漢字さえわかっていれば、年齢にかかわらず、データベースへのアクセスが可能なのです。
つまり、政府が一般の大人に公開している情報にアクセスした上で、
その中身を自力で読んで理解することができるわけですね。



小さな子供なのに漢字が読めるというのは、一見とても凄いことです。
天才児として、周囲の大人からも将来を期待されるでしょう。
しかし、実際は、大人なら誰でもできることが子供のうちからできているだけ。
ですから、大人になったら普通の人になったとがっかりされないように、
小さい頃から努力を怠らないようにしないといけませんね。
もちろん、最初からできないふりをするのもアリですね。
もし、本当は読めるんじゃないかと疑われたって大丈夫です。
だって、全ての漢字が読める幼稚園児なんて、存在するわけがありませんから。


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