第5話・第16節・タイトル未定
G M:あやめ幼稚園とはやぶさ幼稚園の戦いは、10ターン目に入ります。
リナ :(ころころ)6ね。
ゆうすけ :(ころころ)さっきから11出すぎだろ!
はるひ :(ころころ)9ですわ!
アキラ :(ころころ)8。
ましろ :(ころころ)6では、駄目か。
G M:やはり、一人ひとりの力の差は歴然で、あやめ幼稚園の攻撃はなかなか当たりません。
はるひはアキラにアメを投げ渡し(ころころ)16点回復します。
アキラのHPは、残り47点。そして、はやぶさ幼稚園の反撃。
ジョー :(ころころ)6だぜーっ!
ユズ :(ころころ)11だけど、自重するよ。
G M:ジョーは、ましろとにらみ合ったままです。
一見互角にも見えますが、ジョーは大技を狙っているせいで、
実力で格段に劣るましろの牽制を許してしまっている状態です。
一度均衡が崩れれば、あやめ幼稚園はただでは済まないでしょう。
そして、ユズは鈴で何かをしようとして、思い直したように動作をやめました。
まだ何かを隠し持っていそうです。続いて、11ターン目。
リナ :(ころころ)7かしら。
ゆうすけ :(ころころ)9か……。
はるひ :(ころころ)8、ですわね。
アキラ :(ころころ)6。
ましろ :(ころころ)5だな。
G M:またしても、全員ハズレ。
ジョー :(ころころ)3だぜっ!
ユズ :(ころころ)6か。
G M:ユズはアキラを牽制し、はるひはアキラにアメを渡せません。
そして、にらみ合っていたジョーとましろですが、
ジョーは一瞬の隙を突いて三輪車を走らせ、離脱しました。
ましろはすぐさま距離を詰めて狙撃体勢に入られるのを防ぎますが、
仮に彼が万全でなければ、回復されてしまうくらいの隙はできていました。
リナ :(ころころ)7ね。
ゆうすけ :(ころころ)7だな。1・2で、+2して、4点。
はるひ :(ころころ)おーっほっほっほっ! 12ですわ!
アキラ :(ころころ)11だ!
ましろ :(ころころ)7だな。
G M:はるひは、包み紙がきらきらと光るアメを、ユズの足元に投げます。
ユズはそれを拾いたい衝動をなんとかこらえましたが、動けません。
わずかに逡巡したところを、ゆうすけの突きがかすり、4点のダメージ。
そして、その隙を突いたアキラはユズの横をすり抜け、
ジョーめがけてダッシュし、新しく取り出したなわとびを投げます。
予想外の攻撃を受けたジョーは、なわとびに絡め取られました。
ジョー :くそーっ! またかよぉーっ!
ユズ :……。
G M:ジョーは、なんとかなわとびを脱出しました。
はやぶさ幼稚園は両方休みで、12ターン目。
リナ :(ころころ)2ね。
ゆうすけ :(ころころ)6か。
はるひ :(ころころ)わたしも6ですわ!
アキラ :(ころころ)おれもだ!
ましろ :(ころころ)奇遇だな。我輩もだ。
G M:では、ゆうすけとはるひの連携技が発動します。
ダメージは2D+2が2人分。
ゆうすけ :(ころころ)2・2+2で、6点。
はるひ :(ころころ)1と5ですわ。
G M:はるひは、アキラにアメを投げると見せかけて、ユズにぶつけます。
予想と違った動きに戸惑ったところで、ゆうすけの突きが命中。
ユズに合計11点のダメージ。そして……
ジョー :(ころころ)ひゃっはー! 10だぜ! 10!
ユズ :(ころころ)8だな。
G M:ジョーの標的は(ころころ)ましろ。
まず、ユズはゆうすけとはるひに背を向け、鈴メリケンのパンチで先程離脱したアキラを狙いますが、
アキラは電撃をまとわせたミョルニルを大振りし、近づかせません。
そして、ジョーは距離を取り、
(ころころ)2・3・3・4・5・6・3・3・4・5・4・6・6・4・2・3・4・6・2・5
(ころころ)4・6・1・6(ころころ)5+10で、105点のダメージ。
極限まで集中した上でパチンコから放たれたガムボールが頭部に直撃し、
ましろは悲鳴すら上げられずに倒れます。全ては一瞬でした。
アキラはユズの牽制で手一杯。ゆうすけとはるひに至っては、背を向けたユズを目で追うのがやっと。
そこに、何か重いものが倒れたような音がし、目を向けると、ましろが倒れています。
そして、平然と次弾を番えているジョーの姿が。
なお、仲間が倒れたショックにより、ゆうすけの最大HPは10点低下しました。
ゆうすけ :ましろーっ!!!?
リナ :まずいわね……。(ころころ)5。
ゆうすけ :(ころころ)7か。くそっ……。
はるひ :(ころころ)6ですわ。
アキラ :(ころころ)5だ。
G M:現実は非情なもので、仲間が倒れたところで、何か特別なことが起こるわけではありません。
ジョーの標的は(ころころ)ゆうすけ。ダメージが(ころころ)
5・6・3・5・3・6・3・6・1・4・4・6・5・3・6・3・2・6・4・4
(ころころ)4・6・6・6・3(ころころ)1・6・2+10で、121点のダメージ。
HPがマイナス31点。かりんの叫び声を聞きながら、ゆうすけは倒れます。
かりんは敵に攻撃される心配がなかった分、ゆうすけの方だけをじっと見ていることができたのでしょう。
ゆうすけは、意識を失う寸前、視界の端に例の黒服サングラスの男たちを見ました。
ユズ :(ころころ)6。
G M:フロアの各入り口からわらわらと、黒服にサングラスの男たちが出てきます。
はやぶさ幼稚園の2人には、驚いた様子はありません。
リナ :……降参よ。
G M:どう考えても、黒服がはやぶさ幼稚園の味方としか思えない状況。
そして、ゆうすけを失い、ダメージを与える手段が無くなったあやめ幼稚園は、
降参を宣言します。しかし、ジョーは意に介するそぶりすらありません。
ユズ :無駄だよ。一度ああなったら、4発撃ち終わるまではね。
リナ :(ころころ)6ね。
はるひ :(ころころ)わたしも6ですわ。
アキラ :(ころころ)10!
G M:アキラが新しく投げたなわとびが腕と胴体に絡みつき、
精密な射撃動作を繰り返していたジョーの動きが途中で止まります。
正気に戻ったジョーは、辺りを見回し、倒れている2人と、
立っているユズを差し置いてこちらを見つめている敵の姿を発見しました。
ジョー :お? お?
ユズ :仕方ないねぇ。降参だってさ。
G M:あやめ幼稚園は、黒服にも注意を払いますが、
黒服たちは武器を取り出す様子も無く、じわじわと距離を詰めるだけです。
対して、はやぶさ幼稚園は、黒服のそんな様子に危機感を抱いている様子はありません。
ジョー :何回見ても、気味の悪いやつらだぜ……。
ユズ :ほら、さっさとカード持って帰るよ。あと、そこのリーダー。
リナ :……何かしら。
ユズ :皆殺しとアンタ1人が死ぬの、どっちがいいか選びな。
リナ :……どっちも嫌、ってのは無しなのよね?
ユズ :察しがいいね。
はるひ :ちょっとあなた、頭おかしいんじゃありませんの!?
アキラ :はるひちゃんを、守る!
リナ :黙りなさい! ……いい? 世の中にはね、片方しか手に入らないものがあるの。
ここで逆らったら、ゆうすけも死ぬの。私とゆうすけ、どっちが大事?
はるひ :そんなの、ゆうさまに決まってますわ!
リナ :はっきり言うわね。アキラは、はるひと私と……って、聞くまでもないわね。
そういうことだから。後のことは、ゆうすけに任せるから。
G M:リナは、ジョーがガム弾を撃とうとしているのに気付いて、
万が一にも誤射がないようにと、ジョーの近くへと歩み寄ります。
リナ :あと……『好きだった』って伝えといて。絶対よ。命令だからね!
G M:ジョーの弾丸がリナの頭部に命中し、リナは倒れます。
彼女がかぶっていた赤いベレー帽が、プールの床に落ちました。
ジョー :……悪いな。
G M:そう言い残すと、ジョーは2台の三輪車を肩にかつぎます。
ジョーとユズは、プールのあるフロアの入り口から歩いて外に出ました。
そして、リナが倒れた瞬間、倒れた彼女の周囲に、何事かを呟きながら黒服の男たちが群がります。
そして、動かなくなったリナの身体を寝袋のようなものに入れて持ち上げ、男たちは去っていったのでした。
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