第2話・第10節・





G   M:ここまで7ターンが経過し、蓄積したダメージは、ゆうすけに4、アキラに30。
      はるひは懐に入れていた手を取り出し、再びポケットへ。
      はるひの高笑いは消え、表情も真剣なものに変わりました。それでは、8ターン目の攻防です。

はるひ  :(ころころ)6ですわ。

G   M:アキラにアメを渡そうとしたはるひですが、アキラの目前には、ゆうすけとケン。
      アキラが後ろを見るのは難しく、なかなかアメを渡せません。

アキラ  :(ころころ)5。

G   M:ゆうすけを狙ったアキラのミョルニルは、大きく空振りします。

ゆうすけ :(ころころ)7。

ケン   :(ころころ)12っす! アニキ!

G   M:ケンはゆうすけにアメを投げ、直後にアキラへとけん玉を飛ばします。
      アキラが後退してけん玉を避けている隙に、ゆうすけはアメを受け取り、口へ。
      (ころころ)2点回復し、ゆうすけの攻撃力がさらに1上昇しました。続いて、9ターン目。

はるひ  :(ころころ)おーっほっほっほっ、11ですわ! キャンディ・レイン!

アキラ  :(ころころ)7。

G   M:はるひは頭上へとアメを投げ、アキラはそのうちの1つをキャッチします。
      アキラはアメを口に入れ、(ころころ)3・5で8点のHPを回復。

ゆうすけ :くそっ……。

G   M:ゆうすけたちとしては、後列にいる回復役のはるひを倒す必要があるのはわかっています。
      しかし、後列に攻撃する手段を持つゆうすけたちですら、
      はるひを狙うとたちどころにアキラにかばわれてしまいます。
      そして、傷ついたアキラははるひの投げるアメで疲労を回復しつつ、
      ゆうすけたちに威力の高い攻撃を当てようと試みてきます。
      現状では、回復を上回るペースでダメージを重ねる以外の攻略法が浮かびません。
      しかし、現在のゆうすけたちが登録している攻撃技は、発動率が低いという欠点があります。
      当たれば一撃のダメージこそ大きいのですが、ゆうすけとケンとの戦いと違って、
      回復に専念している(であろう)はるひはかなりのペースでHPを回復させられることが推測でき、
      アキラを勢いで倒しきるのはなかなか厳しいと考えざるをえません。

ゆうすけ :(ころころ)8。

ケン   :(ころころ)3っす。

G   M:ゆうすけはアキラの隙を見つけられず、ケンのけん玉は大きく空振りします。続いて、10ターン目。

はるひ  :(ころころ)8ですわ! (ころころ)2点なおしましてよ!

アキラ  :(ころころ)11! はしれ、ミョルニル!

G   M:はるひはアキラにアメを投げ渡し、アキラはアメを食べずにそのまま突っ込んできます。
      意表を突かれたゆうすけは、ミョルニルの直撃を受けます。

アキラ  :(ころころ)5・6・6・6! ついか! (ころころ)2・6・4! ついか!(ころころ)2!

G   M:4Dで4回回るという、かなり強烈な攻撃になりました。
      ゆうすけに37点のダメージ! ゆうすけのHPは、残り31です!
      痛がるゆうすけをミョルニルで牽制しつつ、アキラはアメを口に含みます。

ゆうすけ :ぐあぁっ!!

ふう   :……ゆうちゃんっ……!

ゆうすけ :(ころころ)3!

ケン   :(ころころ)9っす! へっへー、ゲコクジョーっ!

はるひ  :きゃ、きゃーっ!

G   M:どういうわけか、アキラはケンの攻撃を無視し、はるひをかばいません。

ケン   :ダメージは(ころころ)1っすか……。

G   M:基準が1D+1だったので、けん玉はかすり、はるひに1点のダメージを与えます。

ゆうすけ :そういうことか! だけど、はるひちゃんを狙うっ!

G   M:再びゆうすけの突きがはるひに迫り、
      またしても急加速して間に入ったアキラが腹で受け止めます。

ゆうすけ :(ころころ)2・1・2・4・5・5!

G   M:基準+1に攻撃力+2があるので、合計21点のダメージ!
      アキラのHPは、残り29です。

ゆうすけ :……やっぱりそういうことか。

ケン   :ど、どうなってるんすか!?

ゆうすけ :同時に攻撃したら、1人しかかばえないってことだ。

はるひ  :くっ、なんてやつらですの……。

G   M:ゆうすけとアキラのHPがかなり危ない状況で、ケンとはるひは無傷かほぼ無傷です。
      続いて、11ターン目。

はるひ  :(ころころ)6じゃ、なにもできませんわね……。

アキラ  :12!

G   M:アキラの6ゾロ技、タングリスニとタングニョーストが発動!
      アキラはミョルニルを腰に挿し、右手で三輪車の左ハンドルを、
      左手でもう1台の三輪車の右ハンドルをもち、走り回りつつ、体ごと突撃します!

アキラ  :すりつぶせ! タング(ごにょごにょ)! タング(ゴホンゴホン)!

G   M:加速のついた三輪車2台を防ぐ手立ても無く、ゆうすけとケンは弾き飛ばされます。
      前列グループの2人に、それぞれ2D+2のダメージです。

アキラ  :(ころころ)4・3、(ころころ)4・6、ついか(ころころ)6! ついか(ころころ)3。

G   M:ゆうすけに7のダメージを与え、ゆうすけのHPは残り24。
      ケンにクリティカルで19のダメージを与え、ケンの残りHPは51。
      ゆうすけのHPは、危険域です。

ケン   :ひぃーっ!

ゆうすけ :くそっ……。

G   M:さらに、手番の終了していないはるひは、ふところに手を突っ込みました。
      そして、一粒のアメを取り出します。
      キラキラの包み紙に包まれた、何の変哲も無いキャンディのように見えます。

はるひ  :このわざは使いたくありませでしたけど、しかたありませんわね。

アキラ  :……。

G   M:はるひは、三輪車での攻撃を終えて自分の近くに帰ってきていたアキラに歩み寄ります。

はるひ  :……行きますわよ……スイートテンペスト・キャンディ。


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