第57話・そのひぐらしのなく頃に



みつばたちは、オリガの話を聞くべく、夜のツォの浜へ。
村人たちの話によると、例の地震が起きた日、海も嵐に見舞われ、
猟師だったオリガの父親は、そのまま帰らなかったという。
それ以来、なぜかぬしさまが現れるようになったというが……。
さて、オリガは、囲炉裏で魚を焼きつつ、待っていた。
しかし、さっそくオリガに話を聞こうとしたところで、
村長の家の用心棒が来て、村長がオリガを呼んでいるという。
オリガは行ってしまった。

ていうか、火、消していけよ!
火事になるぞ!
ついでに、魚もこげるぞ!


村長の家に行くと、村長は、オリガに自分の家の子になれという。
村長にはトトという小さい息子もいたが、こいつも乗り気なようだ。
なるほど。漁村→魚→トト。例の、名は体を表すパターンか。
さて、村長の提案に対し、考えさせてほしいと言うオリガ。
そして、急に、ぬしさまをもうお呼びしたくないと言い出した。



オリガ
「あたし、こんな暮らし、なんだか間違ってる気がするんです。だから……」
村長
「バカなことを言うでないぞ!
 そんな話、今さら、村の者が納得するわけないであろう?」



村長に怒られたオリガは、うなだれつつも、部屋を出る。
そこで、話を聞いていたみつばと会う。
オリガは再びみつばを家に誘った。



オリガ
「海の神様に甘えきってしまうなんて、いけないことだわ。
 なのに、誰も耳を貸してくれない。村長様だって……。
 でも、村のことに関係ないあなたになら、きっと話を聞いてもらえると思ったんです。
 教えてください。あたしたちのこんな暮らし、やっぱり、間違ってますよね?」
みつば
「いいえ」(じゅるり……)
オリガ
「そう……そうですか……。
 旅人さんがそうおっしゃるなら、あたしの考えすぎなんですね。でも……。
 ……あっ! ごめんなさい! しゃべってたら、すっかり遅くなっちゃった。
 とにかく、今日は夜も遅いですし、どうか泊まっていってくださいね。」



みつばは、オリガの家のベッドで寝る。
明日以降、オリガが甘い匂いで寝られなくならないか心配だが……。



サンディ
「ねえ、みつば……起きてる?
 あんたは気にしてないみたいだけどサ。
 あの、ぬしさまってヤツ、なんてゆーか……よくないよ。
 べつに、なまけちゃダメとか、マジメなこと言うつもりはないケド、
 アタシのハートがそう告げてんのよね。」



そして、朝起きると、オリガがいなくなっていた!
探したが、村の中にもいないようだ。

ぬしさまのところに行ったのだろうか?
お一人で追われてはなりません!

みつばたちは、オリガを探して、村はずれにやってきた。
村にある、鍵がかかったもう1つの出口の前には、村長の息子のトトがいた。



トト
「あのね。オリガがうちにきて、やっぱり、もうぬしさまを呼びたくないって言ったんだ。
 そしたら、パパ、すごい怖いカオして、オリガをこの先の岩場に連れてっちゃって。
 ねえ……! ぼく、なんだかすごくいやな予感がするんだ。
 オリガとパパを追いかけて!」



「走れ、グズ共!」ということか、扉の鍵は開いていた。
一行は、オリガと村長を追う。


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