第121話・



みつばたちは、エルシオン地下校舎の教室で、魔教師エルシオンを倒した!



エルシオン
「い……いかん。私がいなければ、エルシオン学院は不良の巣に……。
 グ……グオオオオオオオオ……。あ、頭が割れる……。
 ウオオオオオオオオオ!!!」



エルシオンが光を発すると、みつばの手に、女神の果実が!
みつばは女神の果実を手に入れた!
そして、エルシオンの幽霊は、元の姿に戻る。



エルシオン卿
「私は、一体何を……。ここは、私の教室ではないか……。
 ! キミたちは、エルシオンの子か。おお……。どうしたというのだ。それほどやつれたカオをして……。」
モザイオ
「何言ってんだ! ふざけんなー! てめえが閉じ込めたからだろ!」
男子生徒
「だ……だめだ。もう、限界だ……。おしっこ、もれそう……。」
女子生徒
「ヤダヤダヤダヤダーーーッ!! おなかすいたーー!! 早くここから出してよーー!!」



お前ら、よく1ヶ月以上持ったな……。



エルシオン卿
「私が、キミらを閉じ込めた……。そうか……。思い出したぞ……。
 すまない……。エルシオンの子らよ。私は、正気を失っていたようだ。
 私は、なんとしてもキミたちに更正してほしかったのだよ……。その理由がわかるかい?
 キミらが才能あふれる若者だからだ。磨けば光る原石なんだ。なのに、キミらは努力をしない……。
 だから、私は果実に願った……。キミらに教育を施すためのチカラがほしいと……。
 だが、まさか魔物になろうとは……。行き過ぎた教育への熱意が、果実のチカラで暴走したようだ。
 すまない……。私が間違っていたよ。」



エルシオン卿は、みつばに向き直る。



エルシオン卿
「まさか、学友のために、命を懸けてここまで助けにくるとは……。
 キミの名前は、なんというのかね?」



ごめん。1ヶ月くらい後回しにしてた。



エルシオン卿
「みつば……。みつばか……。私は、キミを誇りに思うぞ……。
 これほど素晴らしい生徒がいるなら、私も安心して眠ることができる。心配する必要などなかったな……。」



残念。そいつは偽学生だ。

エルシオンは、成仏して消えていった。
知らぬが仏とはこのことである。



モザイオ
「チェッ! それなら、最初からそう言えってんだ。ったく、おせっかいな爺さんだな。」
女子生徒
「磨けば光る原石か……。私たちを、そんな風に見ていてくれたなんて……。」
男子生徒
「う〜ん……。ボク、これからはまじめに授業を受けようかな……。って、あれ!?」



3人は、同時に何かに気付く。



男子生徒
「やった! 身体が動くぞ! やっと、おしっこできるよー!」



1ヶ月も、よくガマンしたな……。



女子生徒
「ありがとう! おかげで助かったわ!」
モザイオ
「みつば! お前は命の恩人だぜ!」



3人は、教室から駆け出していった。
ていうか、無事に帰れるのか?



サンディ
「うんうん! エルシオン卿の思いが、あの子たちにも通じた予感っ!
 これにて一件落着ってカンジ!
 あっ! てかさ、これで女神の果実は7つめだっけ?」



お前、さっきまで戦歴画面で、しきりに6個6個言ってただろ。



サンディ
「だいぶ集まったし、そろそろ天使界へ帰っとこうよ!
 まさか、忘れたりしてないよね? ダーマ神殿の側の青い木で、天の箱舟を呼ぶのよっ!」



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