第22話・新入!?





そして、最後の日がやってきた。
一行は、まだ見ぬ新入部員が来るという一縷の望みに賭け、
酒場の2階で新入部員が来るのを待つ。




「まだ廃部じゃない。今日中に新入部員さえ来れば……」

「う〜〜ん…誰も来ないなぁ…」

「ライブ、うまくいったと思ったのに!」

「楽器使ってなかったけどな」

「こうなったら、憂ちゃんを拉致るしか!」



そのとき……。




「あの〜〜…軽音部ってここですか?」



ちっちゃくてかわいい子が、軽音部が占拠する酒場の一角へとやってきた。




「入部希望なんですけど…」

「確保ーーっ!!」

「ぎゃーーっ!?」



梓が捕まった!






その少し前、教室で……。




「へぇ〜、それじゃ、梓ちゃんは軽音部に入るんだ」

「うんっ!!」



ちょうどその時、唯の妹の憂と、その友達の純が教室に入ってきた。




「……軽音部に入りたい人、いるんだね」

「あはは…」



それを聞きつけて、梓が食いつく。




「あの…軽音部のこと、何か知ってるんですか?」

「ああ、この子のお姉さんが軽音部なの」

「本当!? お姉さんって、パート何やってるの?」

「く…口笛だけど…」

「すごいっ!!」






確かに、ある意味凄いけどな。







「私、この前のライブ聴いたんだけど…
  口笛の人 すごくうまくて憧れてたんだぁ〜(はぁと)」






ああ、梓のキャラが壊れてゆく……。







楽器を使わないでライブしちゃうなんて……
 きっと、この学校の軽音部って、すごくレベル高いだんろうなぁ…」

(すごく美化されてるよ、お姉ちゃーーん!!)


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