第47話・はじまるマーケット


海賊のお頭と別れた一行は、船で南へ。
商人の町に行き、美奈子に話しかけてみる。

美奈子
「ああっ、祥子! 私よ、私。美奈子よ。来てくれたのねっ。
 今、ここにお店を建てようと思っているの。」

その後、美奈子を驚かせようと変化の杖を使う。
が、一行はマッチョな大男に変身してしまい、男嫌いの祥子が自爆。

志摩子
「紅薔薇さまには『いぬかみっ!』の裏エンディングは見せられませんね……。」
由乃
「あ、あんたは見てるのね……。」

なお、美奈子にはあっさり正体がばれてしまい、驚かせることができなかった。
一行は町が大きくなっていくのを楽しみにしつつ、
由乃のルーラでランシールへと飛んだ。

祥子たちは念のために宿に泊まり、
最後の鍵で扉を開けて神殿に入る。
鍵のかかった建物にポツンとにいた男の人の情報によると……。

男A
「イエローオーブは、人から人へ世界中を巡っているそうじゃ。
 たとえ山彦の笛であっても、それを探し出すことは難しいであろうな。」

この発言で、山彦の笛はどうやらオーブを探すためのものらしいと判明。
そして、同じような場所にいたもう1人の男に話を聞くと……。

男B
「わしには見える。もし旅先で別れた仲間がいるとしたら、
 その者が希望をもたらすであろう。」
祥子
「別れた仲間……志摩子が?」
祐巳
「お姉さま、多分美奈子さんのことですよ。」
祥子
「美奈子さんが希望を、ねぇ……。」
由乃
「あはははははは。」
祥子
「ちょ……はしたなくってよ……あっははは……。」
志摩子
「くすくす。」
祐巳
「ああ、お姉さままで……。」

この情報の意味はわからないが、
商人の町はちょくちょく覗いてみることにしよう。
そして、最後の鍵で扉を開け、一行は神殿の中央へ。
神殿の中には神父様がいた。

神父
「よく来た、祥子よ! ここは勇気を試される神殿じゃ。
 たとえひとりでも戦う勇気がお前にはあるか?」
祐巳
「祐麒(ゆうき)なら家にいますけど……。」

そして、祥子は祐巳の方を見ながら、「いいえ」と即答。

神父
「なかなか正直な奴! 立ち去るがよい。」
由乃
(ああ……このバカップルは……。)

どうやらこの向こうには、1人しか行けないらしい。
誰か1人を選ばないといけないのだが……。
総合的な戦闘能力が強いのはヒャダルコ、メラミ、ベホイミを使える由乃。
しかし、元魔法使いできれものの賢者である以上、HPの低さは否めない。
あとは、ホイミで回復できる上に、補助呪文も賢者には負けるがそこそこ使え、
いかずちの杖でベギラマを無限に放てる祥子。
しかし、勇者である祥子はMPが低い上に、マホトラでMPを回復できない。
一応MPに関してはMPを回復する祈りの指輪があるのだが……。
祐巳は由乃よりレベルは高いものの、賢者になる前の職歴の差により
ヒャダルコを覚えておらず、実質的に由乃より弱い。
転職をしたことのない志摩子はMPはダントツに高いが、
最高の攻撃手段が裁きの杖と、明らかに弱い。その上、炎系の魔法も使えない。
普通に考えて、選択肢は祥子か由乃のどちらかなのだが、
祥子は祐巳と離れたがらない。
結局、祥子からいかずちの杖を借り受け、由乃が行くことにした。

祐巳
「心配だわ……。早く帰って来てね。」

入り口にあったマリア様の像にお祈りし、
祐巳は神父に連れられて、神殿の裏口へ。
そして、町の近くの岩山に囲まれた洞窟へと向かった。

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