フアナ〜いもうと〜
前回の冒険で得た経験点は、6017点+各自の1ゾロ分でした。
なお、留守番のトゥエリは6000点のみ。
ちなみに、フアナは鑑定で1ゾロを1回出しています。
G M:それでは、成長申告をどうぞ。
レイディア:成長なしね。次も多分無理。
トゥエリ :今回の敵が14レベル以上っていうのも考えたくないデスしね。
フアナ :……ソーサラーが……7……。
トゥエリ :敵が戦士系なら、いきなりブレード・ネットが出ますネ。
フアナ :……トゥエリは……?
トゥエリ :私は次に期待デス。
カトレア :んー。次にも期待できませんねー。
トゥエリ :次が最高司祭デスからね。無理もないデス。
ディース :上がらね。つーか、トゥエリより67点も経験点が多いんだけどよ。
トゥエリ :そういうこともありますヨ。
フィーエル:ファイターが、9レベル。
レイディア:もはや、騎士団長すら上回るわね。
フィーエル:守りたい人、いるから。
ディース :お前は自衛隊か!?
レイディア:守りたい人って、誰よそれ!? 教えなさいよ!
フィーエル:あうー。
マリア :(敵ながら、哀れな奴よのう……。)
トゥエリ :身につまされるものガ……。
マリア :我はファイターが9レベルじゃ。
レイディア:いい子ね。よくやったわ。
マリア :き、気安くなでるでない!
ディース :グレート・ストライクの命中精度がまた上がったか。
マリア :9レベルになったら好きにしていいよ、という約束を糧にがんばったのじゃ。
トゥエリ :……。
フィーエル:あ、あうー。
ディース :ま、俺ら、理解ある方だと思うしよ。
レイディア:してないしてない! そんな約束してないから!
マリア :照れるレイディアもかわいいのう。
キャラクター名:マリア(マリアンヌ・ローラ・ハルシュタット)
モンスター・レベル:8→9 知名度:14→16 敏捷度:18 移動速度:18
出現数:単独 出現頻度:ごくまれ
知能:人間並み 反応:中立
攻撃点:腕:16→17(9→10) 打撃点:16→17
本:18→19(11→12) 打撃点:18→19
回避点:16→17(9→10) 防御点:9→10(ソフトレザー装着時は10→11)
生命点/抵抗値:25/18→19(12→13)
精神点/抵抗値:14/16→17(10→11)
ロマールを出た一行は、自由人たちの街道を通り、ザインに向かいます。
途中、1日ごとに宿場などで休憩するわけですが、
何日目かに、森の近くにある宿場町に着きます。
G M:ガナンという名前の宿場町に着きました。
この宿場町には昼間に到着しましたが、この規模の隊商は速度が遅いので、
次の宿場は諦めてここにしようか、といった段取りです。
レイディア:こういうところに案外珍しいお酒があったりとかするのよね。
ディース :それしか頭にねーのかよ。
マリア :酒などなくとも、我が酔わせてやるというに。
レイディア:アルコールがあったら、人生の半分以上は勝ったも同然よ。
トゥエリ :また奇抜な人生観デスね……。
レイディア:ふん。悟ってると言ってほしいわね。
フアナ :……この辺って……森に……見覚えは……?
G M:フアナはあります。故郷の森ですね。
フアナ :……どんぴしゃ…………。
レイディア:おっ、里帰り?
フアナ :……帰りたくない……。
ディース :今日は帰りたくないの、ってか。くししし。
レイディア:お前が言うなよ!
ディース :つーか、俺ら全員似たようなもんじゃね?
カトレア :ま、そんなもんですかねー。
レイディア:でも、もし珍しいお酒が無かったら、することがないわね。
G M:さて、隊商の準幹部クラスの女性がフィーエルを誘惑してますが。
ディース :若い子、いなかったんじゃね?
G M:この世界の女性でそういう地位ということは、お察し下さい。
レイディア:しっしっ。あっち行きなさい。
G M:女性は、何かを察した顔で去っていきます。
カトレア :これは、噂になりますねー。
レイディア:え? え?
ディース :ヒューヒュー。
カトレア :ははは。僕の別室ってあだ名を笑った報いです。
レイディア:え? ……まさか、そういうこと? え!?
トゥエリ :レイディアさんはそういうことには疎いデスからね。
フィーエル:???
ディース :もう1人いたな。もっと疎い奴が。
G M:ルーシュンは、ここではほとんど何も仕入れてないものの、
一応幹部開議を開きます。他に何かする人は?
フアナ :いつも通り……手品で稼ぐ……。
ディース :なら、俺は歌だ。
G M:人も多くないので縄張りがかち合います。勝った方が総取りです。
ディース :俺の歌を聴けーっ! (ころころ)へっ。10だぜ。
フアナ :(ころころ)……12。
G M:では、2×2×2D6×2ガメル、フアナだけに入ります。
ディース :ちくしょー。
フアナ :(ころころ)……48ガメル。
ディース :覚えてやがれっ!
フアナ :……ごちそう……サマンサ……。
G M:さて、ディースは何の歌を?
ディース :決まってんだろ? 鳥の姿をした巨大な魔獣を倒した歌だ。
G M:その歌を、8歳くらいの女の子が熱心に聴いていますね。
どうやら、宿の娘のようです。フアナの手品すらそっちのけで聴いています。
右膝から下が無く、2本の松葉杖のようなものをついていますね。
歌が終わると、話しかけてきます。
女の子 :鳥とドラゴンは、どっちが強いの?
ディース :微妙? 戦士にとってはドラゴンのが嫌かな。ま、俺らなら勝てるけどよ。
女の子 :ドラゴンをいじめないで! あの子はいいドラゴンなの!
レイディア:この辺にドラゴンがいるの!!?
女の子 :昔、足を怪我したときに、助けてくれたの。
ディース :その足か? ドラゴンにやられたんじゃなくて?
女の子 :違うの! 森で熊に食べられそうになってたら、ドラゴンが助けてくれたの!
トゥエリ :熊が足を狙うケースは……。
フィーエル:それは、そんなにない。
女の子 :……背中を、ひっかかれたの。
カトレア :爪で飛ばされて足も傷ついちゃって、悪化して切断、というわけですか。
レイディア:服の間から見ていい?
女の子 :うん。
レイディア:男はあっち向いてなさい。
ディース :へいへい。そんなんどうでもいいっつーの。
G M:背中に大きな傷痕が見えます。熊や虎に類する獣の爪痕ですね。
女の子の話をまとめると、熊にやられたところに、
ドラゴンが来て熊をくわえて去っていったとのことです。
ディース :餌ゲットして満足しただけじゃね?
女の子 :そんなことないもん! あの子はいいドラゴンだもん!
G M:女の子は杖をつきながら去っていきます。
レイディア:(小声で)あれ、治せるわよね?
カトレア :(小声で)今の僕なら。
レイディア:(小声で)お願いしていい?
カトレア :(小声で)別れ際でいいでしょう。近くに竜がいるならなおさらです。
レイディア:(小声で)そうね。わかったわ。後でお願いね。
G M:さて、夕方になると、宿に来客があります。エルフのお姉さんですね。
ちょうど、1階で騒いでたレイディアたちのところにやってきます。
フアナは見覚えがあります。実の姉ですね。
フアナ :……フアナ……久しぶり。
フアナ :……しばらくぶりね、カタリナ。何してるの?
フアナ :……息……。
ディース :お前は子供か!?
フアナ :父さんと母さんに顔くらい見せたらどう?
フアナ :……今、わたしがフアナ、やってるから。
フアナ :人の名前を勝手に使わないで、って言って聞いてもらえた試しがないか。
フアナ :……みんなに紹介……こっちがフアナ。こっちが……わたしの冒険者仲間。
フアナ :妹がお世話になってます。
レイディア:フアナ? お姉さんもフアナ?
トゥエリ :いえ、おそらく、フアナはフアナさんの名前を借りて……。
ディース :姿じゃなくて、文字通り名を借りたわけだな。
カトレア :とすると、フアナさんの本名はカタリナですかねー?
フアナ :……正解。
フアナ :この子、名前の響きがどうとか言って、小さい頃から私の名前を。
マリア :判別するために、フアナをカタリナと呼ぶしかないかのう。
フアナ :それは嫌。
ディース :じゃあ、こっちの姉ちゃんが偽フアナってことで。
フアナ :私が元祖ですっ!
マリア :姉が真のフアナであることに争いはないのじゃな?
フアナ :……うん。
フィーエル:あう。じゃあ、お姉さんが、真・フアナで。
フアナ :……仕方ない……。
真・フアナ:……わかった。
フアナ :……何の用? あと、何でわたしってわかったの……?
真・フアナ:ここの宿で、胸の大きいエルフが変なことやってるって聞いたから。
フアナ :……ムチムチプリン……。
ディース :確かに、ここまででかいエルフは見ねーな。
マリア :ここまで奇行が目立つエルフも聞いたことがないしのう。
真・フアナ:本題に入る。ドラゴンを倒すのに手を貸して。
ステータス14 へ
第14話前編・第2節 へ
トップページへ