栄光×女王








■7ターン目






G   M:裏庭で、水の軍と氷の軍が終わった作戦を検討しています。

ディース :急に戻ってきたから、焦ったぜ。

キルシュ :私も急に言われて焦ったかしら。発案者はアリエルだからねん。

アリエル :仲間を復活させるチャンスを作って、誘い出すしかなかったんだ。

フアナ  :……得点上……そうだと思った……。

リコリス :しのびあし、失敗ー。ごめんねー。

レイディア:読んではいたけどね。消耗してない地の軍は、強すぎるから。

アリエル :復活されるの覚悟で、わざと隙を作るしかなかったんだ。

レイディア:私が建物の中で消えてる可能性は?

アリエル :そのときは、一緒に閉じ込めるだけさ。

フィーナ :消えている限り、扉すら開けられませんからねぇ。

アリエル :そのうち、地の軍のセンス・マジックに見つかるという寸法さ。

レイディア:私が外で消えっぱなしだったら?

アリエル :僕らがセンス・マジックで外を探せばいい。

レイディア:ふーん。誘い出しと分断を兼ねてたわけね。

アリエル :探している最中に動かれると、困るからね。

ローディス:普段は、入り口の扉は閉まってないからね。

フィーナ :私が本当に入り口を塞ぐ時間のロスが、裏目に出ちゃいましたねぇ。

アリエル :仕方ないよ。5人に復活されるのはまずいし。挟み撃ちも避けたいし。

レイディア:あんたらが実際に離れなきゃ、私は姿を現さないしね。

アリエル :レイディアとフアナがこんなに強くなっていたのは、誤算だったね。

キルシュ :こんなに悔しいとは思わなかったかしら。

ローディス:す、すみません。

キルシュ :怒ってないわん。

フィーナ :あと1人だったんですけどねぇ。

リコリス :残念だったねー。

アリエル :ああ、残念だ。

G   M:かくして、氷の軍も退場です。






フアナとレイディアがほとんどの精神力を使い果たしたものの、
水の軍は、全員復活を果たしました。
そして、この時点で得点による逆転は不可能となり、
地の軍は、水の軍を全滅させる他なくなりました。
このまま時間切れになれば、得点の高い水の軍の勝利です。






G   M:では、水の軍は、1階と2階の間の階段の窓のところで、
      地の軍の5人が1階に下りようとしているところを見ます。

ディース :丸見えじゃねーか。

フアナ  :……見える位置なら……お互い不意打ちできないという計算……。

レイディア:すぐ来るわよ。また私が隠れたら、タイムオーバーギリギリだから。

ディース :まさか、主力2人が精神力切れだとは思わねーだろーからな。

レイディア:温存したかったけど、他のチームが計算外に強かったのよ。

ディース :ま、前衛の精神力は万全だけどな。

レイディア:あんたら、さっさとやられすぎ。

フィーエル:あうー。ごめんなさい。

トゥエリ :さっきから、罠作りでせっせと草を結んでますヨ。

ディース :まさか、上からってのはねーよな。隙ができすぎるし。

レイディア:敏捷度と知力はこっちが上だからね。 ←相手のスペックを知らない

フアナ  :……上を警戒してると……下から来るのがお約束……。

フィーエル:あう。おやくそくー。

レイディア:どんな約束だよ。

G   M:さて、地の軍ですが、そのまま現れる気配すらありません。

トゥエリ :透明化していても、罠にはかかるはずなんデスけどね?

レイディア:ふん。じらす気ね。いい度胸じゃないの。

フアナ  :……フィーナが、入り口……塞いだ……。

レイディア:それって、ロック以外でよね? あのちょっとの間でどうやって塞ぐのよ。

フィーエル:あう。ストーン・サーバントと、クリエイト・イメージ。

レイディア:!!? ……それ、自分で考えたの!?

フアナ  :……さっき、あいつらここで作戦会議してたよ……。

レイディア:言えよ! 私だけ向こうで消えてたし!






G   M:その頃、地の軍。5人とも、1階の扉の前にいます。

アクトゥス:なぜ、ここを閉めたんですかね?

ウィット :お前は黙っていろ。

アクトゥス:わかりました。

ロタール :罠発見(ころころ)12。

G   M:罠は見つかりません。

ロタール :聞き耳(ころころ)13。

G   M:何も聞こえません。

ロタール :鍵は?

G   M:当然、内側から鍵をかける仕掛けですから、正規の鍵はかかっていません。

ウィット :開けろ。お前だ。

アクトゥス:はい。……? ……? 開きませんよ?

クスパール:魔法の鍵かな。アンロック! (ころころ)13。

G   M:開きません。

クスパール:アンロック! (ころころ)11。

G   M:開きません。

クスパール:アンロック! (ころころ)9。

G   M:開きません。

ウィット :どけ! ……なぜ開かんのだ!?

アクトゥス:やらせて下さい。 アンロック! (ころころ)16。

G   M:開きません。

アクトゥス:16で……これは、扉が物理的に閉じられている可能性があります。

ウィット :そうなのか?

ロタール :扉に仕掛けはないようだが。

クスパール:上から見たときは、異常はなかったです。

アクトゥス:なら、扉の魔力を感知してみて……。

ウィット :お前は黙っていろ。

アクトゥス:わかりました。

ルナオナ :そろそろ帰っていいっすか?

ロタール :ならぬ。

ルナオナ :えー。

ロタール :例の件、忘れたわけではないだろうな?

ルナオナ :わかりましたよ。ちゃんと仕事はしますよ。

ウィット :鍵のかかっていない扉が、なぜ開かんのだ!?

アクトゥス:外に、例えばおもしとか、そういったものがあれば、開きません。

クスパール:だから、上から見たときは、異常はなかったです。

ウィット :何度も言わせるな。お前は黙っていろ。

アクトゥス:はい。






G   M:再び、水の軍。

レイディア:だったら時間あるじゃない! そこの3人、サーバント出しなさい。

フィーエル:(ころころ)かかった。

トゥエリ :(ころころ)大丈夫デス。

ディース :(ころころ)余裕だぜ。

G   M:正魔術師級の魔法を発動させたのを見て、ギャラリーが一気に沸きます。

レイディア:そこで3体寝そべらせて、壁を作るのよ。

トゥエリ :でも、正魔術師に打ち消されますヨ?

フアナ  :……ディスペルできない……非解除の、魔法だから……。

フィーエル:非解除……確かに、本に、書いてた。

ディース :へっ。そんな細かいこと、気にしてなかったぜ。

トゥエリ :いや、自慢げに言われても。私も気付いてなかったデスが。

レイディア:万が一この間に襲撃食らったとしても、護衛はいるしね。

ディース :おうよ。俺はつえーぜ?

フィーエル:あう。ストーン・サーバント、壁に、する。

G   M:では、裏庭の入り口Aで、サーバントの壁ができました。
      乗り越えることはできますが、集中が途切れてしまいますので、
      透明化したままの突破は不可能です。

レイディア:あっちの入り口にもよ。

G   M:(ころころ)成功です。裏庭の入り口Bも、サーバントの壁で塞がれます。

フアナ  :……これで……勝負はわからない……。

レイディア:サーバントを乗り越えるにせよ、階段の窓から来るにせよ、隙はできるわね。

トゥエリ :そもそも、あの窓、外さないと開きませんヨ。

フアナ  :……潜り込まれてないか……確認……。

レイディア:フィーエルとトゥエリ、センス・マジックでここと人ごみの中確認して。

フィーエル:あう。センス・マジック! (ころころ)かかった。

トゥエリ :センス・マジック! (ころころ)ぎりぎりでしたガ。

G   M:視界内に、ストーン・サーバント以外の目立った魔法の反応はありません。
      トゥエリは視界に入ったフィーエルの指輪に魔力を感知しますけど。
      ただ、ずっと前から着けてるものなので、少なくとも今は関係ないですね。
      親から与えられた私物がマジックアイテムということもあるでしょうし。

フィーエル:大丈夫。

トゥエリ :今はそれどころじゃないデスね。異常なしデス。





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