競技のチュートリアル−10





G   M:ひとまず、今回の競技を振り返っておきましょう。
      9回で終わるのもキリが悪いですしね。

ゆうすけ :今、とんでもないことぶっちゃけたような……。

ふう   :……ゆうちゃん、気にしちゃダメだよ。

はるひ  :なっとくいきませんわ! 何なんですのあのルールは!?

G   M:まずは、その辺から検討していきましょう。
      クリティカル処理を考えると、サイコロの出目の平均が約4になるので、
      1ターンごとの平均走行距離は、各人のすばやさ+2マスになります。
      能力値に関わらず1が出ると進めないので、期待値的には、
      毎ターンすばやさの差分×6分の5の距離差が出ます。
      つまり、すばやさが高いと絶対的に有利。走るだけならほとんど出来レースなんですよね。

はるひ  :だからって、あれはあんまりですわ!

アキラ  :……うん。

G   M:サラが有利なフィールドだったことは認めます。
      最終関門は、全員出目6が必要なので、運次第というところもありました。
      ポイントは、ゆうすけが出目6を1回でクリアなのに対して、
      サラは出目6かつ、次の出目が1以外。
      サラの方がかしこさが2低いにもかかわらず、それほど差が出ないんですよね。

ふう   :……ずるいよね……。

はるひ  :これだけは、しばはらふうの言う通りですわ!

G   M:はるひについては、第2チェックポイントの突破率が6分の1、
      最終チェックポイントの突破率が12分の1と、運次第でした。
      とはいえ、みりょくが高いので、サラと同じく、第4チェックポイントが実質フリーパスなんですよね。
      対して、はるひとサラ以外の参加者は、第4チェックポイントで足止めを食らうでしょうから。

ゆうすけ :俺が早く抜けられたのは、ラッキーだったんだけどな……。

G   M:そうです。でも、そこを運良く抜けられたところで、サラの方はほぼフリーパスですから。
      最初に説明したとおり、地力ではサラよりちょっと下なんですよね。
      特に、まさかあそこまではっきり出るとは思いませんでしたが、すばやさが1違いますから。

はるひ  :やっぱり、わたしが勝たなきゃいけませんでしたの?

G   M:はるひは走るスピードがサラと3も違うので、1位になっていた可能性もありました。
      例えば、出目2ですら、出目5のサラと同じ距離を稼ぎますから。
      序盤の出目6連発が、後半に出てさえいれば、といった感じです。
      全体的に出目はよかったんですが、肝心の最終関門で、6が1回も出ませんでした。

はるひ  :運を使いはたしちゃったってことですの……?

G   M:無駄なところで出目が良くて、肝心なところでは出ないというのはよくあることです。

はるひ  :くやしいですわ!

アキラ  :……。

ケン   :はるひさんはまだいいっすよ。オレなんか、1ばっかりっすよ〜。

はるひ  :そういえば、全然役に立ってませんでしたわよね。

ケン   :そ、そういえばって……。

ふう   :……後半の方が、酷いこと言ってるよね?

G   M:ケンについては、突破確率9分の1の第4チェックポイントだけが難関でした。
      みりょくが最低なだけで、足は速いし頭もそこそこなんですよね。

ケン   :へっへっ。任せといてくださいよ。

ゆうすけ :(……今、結構酷いこと言ったよな?)

G   M:当初の計算では、第4チェックポイントで出目がよければ、1位になっていた可能性もあったんです。
      今回は全体的に出目が悪すぎましたけどね。

ケン   :くっそー……。

G   M:意外と接戦になりましたが、今回のサラの勝ちは順当でしょう。
      3対1で、勝てばご褒美もあるかわりに、ゲストの適性に合わせた競技に設定されてますからね。
      なお、今回はチュートリアルということで特別ルールで行いましたが、
      実際の競技では、競技内容は予め決まっています。
      傘下の人数が多いほど、その競技に向いた人材を参加させやすいわけですね。
      ですから、誰を出場させるかというリーダーの判断も重要になってきます。
      さて、競技のチュートリアルはいかがだったでしょうか。それでは! 


競技のチュートリアル−9 へ
バトルのチュートリアル−5 へ

トップページへ