第2話・第14節・タイトル未定
まゆみ先生:……しょ、勝者、ゆうすけくん!
園児たち :わーーーっ!!!
まゆみ先生:今から、ひまわり幼稚園のリーダーは、ゆうすけくんです!
G M:戦いを見守っていたまゆみ先生が、ゆうすけの勝利を宣言し、
園児たちも、新しいリーダーを歓迎するかのような歓声を上げます。
ケン :ちょ、先生、オレはっ!?
G M:体力を使い果たしたアキラは、倒れたまま立ち上がれません。
一方、はるひは半べそで、こちらも立ち上がれません。
はるひ :……ア、アメならいくらでもあげますから、ひどいことはしないでください……。
G M:そのまま動けないはるひに、ゆうすけは歩み寄ります。
ゆうすけ :お前、ケガしてないだろ? とっとと立て。
はるひ :ひぃっ! もうわるいことはしませんわ! だから、だから……。
ゆうすけ :仕方ないな。お前ら、リーダーとして、最初の命令だ!!
G M:ゆうすけは、まゆみ先生と一緒にいる園児たちに向かって、声を張り上げます。
はるひ :……ごめんなさい、ごめんなさい。もう人をばかにしたりしません。
ゆうすけ :アキラの手当てを!! 綺麗な水とかくんできてくれ!
はるひ :ごめんなさい! どうかひどいことしないでくださ…………へ?
ゆうすけ :仲間が倒れてるんだ、早く! お前ら、ボロボロの俺らより早いだろ?
ケン :そーだぞ! あと、ハンカチぬらして持ってこいよ、ダッシュで! 3人分な!
ゆうすけ :お前、元気そうだな……。
ケン :いやー。それほどでもないっすよー。
ふう :……ほめてないと思うよ……。
はるひ :……?
ゆうすけ :ほら、とっとと立て、回復役。あいつが起きたらアメ食わせてやれ。
G M:ゆうすけは、へたり込んでいるはるひに手を差し出します。
はるひ :……わたしたち、あなたたちにひどいことしようとしましたのよ?
ゆうすけ :何言ってんだ? 仲間だろ!
はるひ :…………なかま、ですの?
ゆうすけ :そうだ。俺ら全員、ひまわり幼稚園の仲間だろ!
はるひ :まけたら、くびわをつけられたり、おやつぬきだったり、
「ぶひぶひ」しかしゃべっちゃいけなくなるんじゃありませんの?
ふう :……。
ゆうすけ :(どこの女王様だ……。)仲間にそんなことするかよ。
はるひ :……。
ゆうすけ :お前の力が必要だ。仲間のために、一緒に戦ってくれ!
はるひ :……しかたありませんわね。
G M:はるひは、ゆうすけの手を取って立ち上がり、そして、そっぽを向きました。
はるひ :べっ、べつに、あなたのためじゃありませんのよ!
ふう :……。
G M:その後、一般園児たちが持ってきた濡れたハンカチを額に置かれたアキラが目を覚まし、
一般園児の歓声が巻き起こります。
ふう :……一件落着、だね。
ケン :オレ、大活躍でしたよね!?
ゆうすけ :ああ、そうだな!
G M:はるひから受け取ったアメを口に入れるアキラを眺めつつ、
ゆうすけは笑顔で2人に答えました。
かくして、ひまわり幼稚園は、ゆうすけによって統一されました。
このときから、ゆうすけの目的である世界の正常化に向けて、ひまわり幼稚園は動き出します。
しかし、ゆうすけたちはまだ知りません。
彼らの行く手に、過酷な戦いが待ち受けていることを。
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