第113話・



呪幻師シャルマナとの再戦を果たすため、カルバドの集落へと飛んだみつばたち。
あれから2週間は経っている筈だが、カルバドの集落は、大変なことになっていた。



遊牧民
「うわー! にげるだー! みんな殺されるべー!」
遊牧民
「ヒ……ヒェーーー!! なにが起こっただ!?」
遊牧民
「キャー! 助けてくんろーーー!」」
遊牧民
「集落はもうおしまいだべ……。わしらでは、どうすることもできねえ。」



はよ逃げんかい!!!



武器屋
「いますぐ逃げてえところだが、こういうときこそ稼げるからな。
 なんか買ってくといいだよ。」
防具屋
「勝手に入ってきちゃダメだべ。商売のジャマだからよ。はやく出てってくんろ。」
道具屋
「やれやれ、逃げないとこっちの命も危ないですな。その前に、軽く商売を……。」



さすが商売人。転んでもタダでは起きないようだ。
なお、村にいたはずの羊の姿はどこにも見当たらない。
動物の生存本能、恐るべし……。

しかも、ナムジンは倒れたまま。
族長のラボルチュは、なぜか1人でテントにいた。



ラボルチュ
「そんなバカな……。シャルマナが魔物だったとは……。
 なんてことだ……。信じられん。
 オレはどうすればいいんだ……。だ、だれか、教えてくれ。たのむ、たのむ……。」



とりあえず、外で倒れてる息子回収してから考えろ。



神父
「オー! もう、絶望ね! これじゃ、布教なんてムリですね! ぜんぶ、パーになったよ!
 ところで! ユー! ミーの話、聞きたくないですか!?
 すぐ終わるから、聞いてくといいね!
 命ある者、みな、神の子よー。ハッハーン! ミーの教会に、どんなご用ですかー?」



教会も平常営業だった!



神父
「神様はいつでもユーを見守ってるね。また、ここに来るといいよ。



そして、宿屋に行くと……。



宿屋の人
「えっ! 泊まりてえだか!?
 あんた、変わってるだなあ。まあ、止めはしねえけどよ……。」



非常時に宿屋の営業してるあんたも十分変わってるよ。
ていうか、ちゃんと泊めてくれるのか。
そういえば回復を忘れていたので、一泊する。

なお、ステータスは以下の通り。

みつば 職業:魔法使い LV:23 HP:101 MP: 94 攻撃: 55 守備:72 素早さ:104
みく  職業:盗賊   LV:27 HP:172 MP: 39 攻撃: 99 守備:82 素早さ:182
ふたば 職業:武闘家  LV:29 HP:172 MP: 12 攻撃:167 守備:78 素早さ:159
ひとは 職業:魔法使い LV:28 HP:120 MP:142 攻撃: 30 守備:50 素早さ:124

アイテムは、3個しかない世界樹の葉と超ばんのうぐすりを、ひとは以外が1個ずつ所持。
できれば温存したいが、魔法使いになったみつばのHPが低いので、万が一狙われればそうもいかないからだ。
しかし、超ばんのうぐすりは材料を一切買えない。また、世界樹の葉も、
敵の攻撃力が高い海を渡らないと手に入らない上、湧くまでの時間が長い。
ここは、極力温存していくことにしよう。
もちろん、みつばとひとはが後列だ。

一行は、シャルマナが暴れまわっている広場に入る。



遊牧民
「ぎゃー! シャルマナ様が、大きなブタになっちまっただ!」
遊牧民
「ぎゃー! 食われちまうだよー!」



ナムジン
「うう……。なんて強さだ……。一撃でこのザマなんて……。
 頼れるのはあなたしかいない……。お願いだ、みつばさん……。
 カルバドを守ってください……。」



ポギーに話しかけたが、返事が無い。
どうやら、気絶しているようだ。

そして、巨大化したままのシャルマナの前でおしりを振るが、何も反応が無い。
意を決してシャルマナに話しかける。



呪幻師シャルマナ
「グオオオオーーーーーーーー!!!
 ! せっかく助かった命を散らしに来るとは、愚かな!!
 今度こそ、食い殺してやるわ!!」


第112話 へ
第114話 へ

トップページへ