第25話・遠いこの街で



一行は、1人の死者も出さず、ついに魔王バラモスを倒した。
僧侶2人に命の木の実を使わなくても倒せただろうが、結果論である。

バラモス
「ぐうっ……、お…おのれ、みつる……。」

そいつ、スクルトとスカラとバイキルトと薬草しか使ってないけど……。

バラモス
「わ…わしは……あきらめ…ぬぞ…ぐふっ!」

暖かい光が辺りを包む……。
充たちのHPとMPが回復した!
どこからともなく声が聞こえる…

きっと、GM(ゲームマスター)の声だろう。
もちろん、普段のGMと全然違うのは気にしてはいけない。

「いちたろ…いちたろ…私の声が聞こえますね?
 あなたたちは本当によくがんばりました。」

ああ、本当にな。

「さあ、お帰りなさい。
 あなたたちを待っている人々のところへ……。」

一太郎たちは、アリアハン近辺に強制的にワープさせられた。
アリアハンに入ると、魔王バラモスを倒したという情報はもう届いていた。
人々に称えられつつ、王様の前へ。

王様
「おお、いちたろよ!
 よくぞ魔王バラモスをうち倒した!
 さすがオルテガの息子!
 国中の者がいちたろを称えるであろう。
 さあ、皆の物! 祝いの宴じゃ!」

そして、宴の最中に、落ちてきた稲妻(?)に兵士たちがやられ、ゾーマの声が。

ゾーマ
「わははははははっ!
 喜びのひと時に少し驚かせたようだな。」

想定の範囲内です。

ゾーマ
「我が名はゾーマ。闇の世界を支配する者。
 このわしがいる限り、やがてこの世界も闇に閉ざされるであろう。
 さあ、苦しみ、悩むがよい。
 そなたらの苦しみはわしの喜び……。
 命ある者すべてを我が生贄とし、絶望で世界を覆いつくしてやろう。
 我が名はゾーマ。全てを滅ぼす者。
 そなたらが我が生贄となる日を楽しみにしておるぞ。
 わははははははっ…………!」

ゾーマは去っていった。

異議アリ!
『全てを滅ぼす』というのが真実だとすると、
『闇の世界を支配する』という文言とムジュンします!
全てを滅ぼすと、支配する世界が無くなっちゃいますからね。


「なんとしたことじゃ……。
 やっと平和が取り戻せると思ったのに……。
 闇の世界が来るなど皆にどうして言えよう……。
 いちたろよ、大魔王ゾーマのこと、くれぐれも秘密にな……。
 もう疲れた……。下がってよいぞ……。」

こ、これが隠蔽対質というやつか……。
がっくりきている王様の代わりに、大臣に冒険の書を記録してもらい、
再び旅に出ることに。

まずは、ラーミアに乗って商人の街へ。
牢から解放された麻美子をルイーダの店に戻し、街を出る。

ラーミアに乗って、海賊のお頭に挨拶に行く。

おかしら
「うわさを聞いたよ!
 あんたら、ホントに魔王を倒しちまったんだってな!
 あたいだって負けじゃいないよ。
 男に女が勝てないってことは絶対にないのさ。
 要はやり方さ。力で負けてたって、勝つ手段は他にもあるものさ。」

おっしゃるとおりです!

おかしら
「いちたろっていったか?
 あんたも男ってことにあぐらをかいちゃいけないよ。アハハハ」

ていうか、この世界は、女性の方が絶対的に強いんですけどね。

次は、ルーラでポルトガへ。
バラモスが死んで呪いが解けたサブリナから、誘惑の剣をもらう。
とりあえず、袋に入れておこう。

さて、ギアガの大穴に行くと、以前あった壁が崩れていた。
一行は大穴に飛び込む。

着いた先は、闇の世界アレフガルドの波止場だった。
親切な人に船をもらい、大陸に上陸する。
そして、ラダトームの目前で、マドハンド×5が出現。
4人がかりの眠りの杖でできるだけ眠らせ、
回り込まれてダメージを受けつつも、ラダトームに到着した。

さっそく、ラダトームの街のアイテムを漁る。
教会の2階にある牢屋の中にいた髭面の男に話しかけてみると……。

カンダタ
「やや、あなたさまは!? 私です。カンダタです!
 悪いことはできませんなあ。こんな世界に落とされて、
 今では真面目にやってますよ。そうだ!
 昔のお礼にいいことを教えましょう。
 ラダトームのお城には、太陽の石ってヤツがあるらしいですよ。」

なるほど。悪いことをして落とされるからカンダタか。
それはそうと、真面目にやってるヤツがなぜ牢屋の中に?

さて、この街には、呪いを解く勉強をしているという子供がいた。

子供
「ぼく、呪いを解く勉強をしてるんだよ。
 みんなが呪いにかかったらぼくが解いてあげるんだ。。」

まだ小さいのに、感心な子供だ。
その気持ち、大人になっても忘れないでほしいものだ。


その後、ラダトームの城へ。
まんたんコマンドと光あれのコンボで、HPとMPを全快。
さっそく城のアイテムを漁り、太陽の石を手に入れた。
さて、情報を集めたところ、オルテガは記憶を失った状態で
この世界に来ているらしい。そして、大魔王を倒すために旅立ったという。
親父、アグレッシブすぎるだろ……。
一行は、ルーラでいったんアリアハンに戻り、メダルおじさんから
ドラゴンクロウを入手。
誰も装備できないが、高く売れるのだ。

さて、お金は多少はあるが、買い物をすればすぐになくなってしまう。
資金稼ぎも兼ねて、一行はマイラにあるすごろく場を目指すことにした。

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